第113回タスクフォース21
2015.9月例会
講演録
LPガス販売事業者の対応を考える
垣見油化株式会社 代表取締役専務 垣見 裕司 氏
初めに
エネルギー業界、水素業界は大きく変革
皆様、こんにちは。由緒あるタスクフォース21にお招きいただき、また書籍『よくわかるガスエネルギー業界』をお手に取っていただきありがとうございます。おかげさまで、2013年11月に第1版を出し、今年の6月に第3版です。この1年間のエネルギー業界、水素業界の変革があまりにも激しかったため、30ページほど新しくさせていただきました。Amazonの資源・エネルギー分野では、9月16日現在で第2位の売れ行きとなっています。今後とも、皆様の社員教育用にお使いいただけると幸いです。
今日は、水素と電力自由化についてお話します。実は、うちも電気をやろうとしてかなり勉強しました。某業界紙や大手I社さん、大手都市ガスさんからも「ぜひ話してくれ」と言われました。なぜ私なのか? 最後にヒントが出てきますが、電力会社と都市ガス会社が電気の分野で本気で戦ったら、都市ガスが勝つという私のシナリオをどこかで見たのでしょうね。自分では言えないから、垣見に言ってほしいということではないかと思います。ただ、残念ながらその日は別の講演がありできなかったので、悔しく思っています。
水素スタンドの設置に向けて
垣見油化について
水素のほうからお話します。弊社は最近になって水素を始めたわけではありません。
まずは垣見油化のご紹介をさせていただきます。資本金は1億円、年商は大体100億円。ガソリンスタンド5カ所と、洗車、コーティング、レンタカー専門店もやっています。ただ単純にGSが5カ所といっても、石油業界も結構大変だったので、創業以来、スタンドは13増8減しています。
弊社の最大の特徴は、1996年から始めたホームページでの情報発信だと思います。家庭用燃料電池(エネファーム)は結構人気があります。2003年には新日本石油のトップに頼まれ、東京都のLPガス事業者として第1号の実験をさせていただいたことがあります。結局、JXさんは撤退しまいました。エネファームがこれからという時なのに残念です。………本文の続きを読む>>>
オフィスおかんの事業モデルとサービスニーズについて
講師:株式会社おかん 事業開発部 大星 智子氏
初めに
リフォームを扱う会社との提携が増加
株式会社おかんの事業開発部の大星と申します。よろしくお願いします。オフィスおかんというサービスを聞いたことがある方はいらっしゃいますか?(聴講者挙手)ありがとうございます。今年4月にテレビ番組『ガイアの夜明け』で取り上げていただき、多くの方に知っていただく機会がありました。その中でビジネスモデルや、どのようにオフィスおかんが活用されているかなどを紹介していただきました。本日は、それらについて少しでもご参考になればと思い、お話させていただきます。
まず会社の紹介からさせていただきます。2012年12月に設立した会社で、現在3期目です。従業員はパート、アルバイト、インターンも含め15名です。まだまだスタートしたばかりのベンチャーです。
今やっている事業内容としては、法人向けサービスの“オフィスおかん”と、個人向けサービス“おかん”があります。法人向けのサービスは後ほど改めてご紹介させていただきます。個人向けの“おかん”は安心安全なお惣菜を毎月個人宅へお送りするサービスです。こちらは会社設立当初から運営しているサービスです。
“おかん”では真空パックのお惣菜を毎月10~30パック、宅配でお届けします。お送り先には一人暮らしのお子さんや、離れて暮らすおじいちゃん、おばあちゃんなども多く、仕送りの用途で使っていただいています。他にも、妊娠中や子育て中の奥様がいらっしゃるご家庭など、家事負担の軽減にもご活用いただいています。
オフィスおかんのサービス内容
生まれて1年半の簡単社食サービス
では、オフィスおかんについてお話します。こちらは2014年3月に生まれたサービスです。まだ1年半くらいですね。この間にメディアの取り上げられてきた実績としては500回以上。とてもありがたいお話で、テレビや雑誌、新聞などで紹介していただきました。(『ガイアの夜明け』放映)
オフィスおかんは、オフィスに設備を置かせていただき、その中にお惣菜やご飯、スープといったお食事を常備するという簡単社食サービスです。実際に置く設備は冷蔵庫と料金箱、引出し型のボックスです。皆様には冷蔵庫やボックスから自由にお惣菜を取っていただき、この料金箱にお金を入れていただく仕組みです。容器やお箸、スプーンも用意しているので、企業様は設置する場所と温めるための電子レンジだけご用意いただければ、いつものオフィスを変えることなく、すぐにお食事が食べられる環境になります。管理もこちらで行っていますので、企業様にお手間を取らせることはありません。………本文の続きを読む>>>
コンポジット(FRP)容器の普及への取り組み
中国工業株式会社 取締役 細川 光一氏
初めに
コンポジット容器とは 8年を経てようやく発売
中国工業の細川と申します。コンポジット容器が先週からようやく発売になったのですが、ここに至るまでに8年の年月を費やしています。国内でどういうふうになったか、どういう問題があったか、また今後どういう使い方が期待できるかなど、コンポジット容器への取り組み、特徴、海外の例、それから法律的なもの、技術的なもの、安全性などについてご説明させていただきます。
日本におけるLPガス容器には現状、鋼製容器とアルミニウム合金製容器がありますが、ヨーロッパでは2000年からこのコンポジット容器が製造販売されています。コンポジット容器はガラス繊維強化プラスチックでできており、俗にいうFRP製複合容器です。軽量で美観が良いということと、錆びないという鋼製容器にはない特徴を持っています。
今回、ノルウェーのラガスコ社の容器を輸入することになったのですが、日団協と海外調査もいろいろ実施した結果、すでに世に出ているコンポジット容器メーカーの製品の中で、最も安全性が高いということが立証されたからです。
日本では一般複合容器に可燃性ガスを入れるときの技術基準が全くありませんので、そこらの技術基準をつくることから、日団協と一緒に進めて参りました。時間はかかりましたが、今年の2月24日には、ようやく日団協業界基準を容器則の例示基準にもってくることができました。
ただし、海外でよく使われているのは10kg、それから5kg、7.5kg型容器であるため、KHK(高圧ガス保安協会)の審査の途中で25ℓ以下、つまり10kg型容器以下についての基準が今回できあがりました。この基準はヨーロッパのEN基準をもってきているのですが、適用範囲が0.5ℓ以上150ℓ以下となっています。国内の容器でいうと50kg型容器以下の基準になっています。しかし、世界では20kgや50kgは実例がないということで、実際はKHKの意向で10kg容器以下に限定されました。
こうした中で、KHKとは20kg容器の開発もすでに平成20年から4年間一緒にやっています。そこらの安全性実証のデータもありますので、日団協としては引き続き20kg容器についても基準化を進めていくという方向にあります。
中国工業のご紹介 容器メーカーとして業界に貢献
私どもの会社を簡単に説明させていただきますと、広島県の呉市に工場があり、LPガス事業者の方には鋼製容器、アルミニウム容器、それからバルク貯槽と、日ごろからいろいろとお世話になっております。この場を借りましてお礼を申し上げます。
私どもの会社はこのLPガス容器、高圧ガス容器の製造販売が売上の7割を占めておりますが、LPガス以外に特殊ガス、容器以外に搬送機器鉄鋼製品もやっています。さらに施設機器事業部として、………本文の続きを読む>>>
DMによる機器拡販の成功事例について
株式会社パロマ 関東支店 齋藤 努氏
初めに
こんにちは。ただいまご紹介いただきました(株)パロマ関東支店横浜営業所の齋藤努と申します。本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。「DMによる機器拡販の成功事例について」ということで発表させていただきます。 本題に入る前に、お手元の資料にDMのサンプルを入れさせていただきました。ぜひこれを開いていただきたいと思います。私が所属している横浜営業所の住所と電話番号、私の写真と名前を入れて作成してみました。はがきの裏面のショールームの写真は、私どもがイメージとしてつくったものです。
市場背景と問題点・解決策
市場背景 今後は世帯数減少でガス収益が低下
まずはDMによる機器拡販ということで、市場の背景と問題点、その解決策についてご説明します。
ガス会社様にとってガスを安全安心に、継続して供給することが大事な業務になると思います。しかしながら、今後の日本は2019年の5,700万世帯をピークに世帯数が減少するとされています。世帯数が減少すれば、当然ながらガスでの収益も減少すると予想されます。それをカバーするためにも、機器の拡販が必要になります。その中で、ガス機器を販売してリフォームに繋げることは、今後のガス販売店様の大きな収益になると考えます。
そこでまずは、機器販売における市場背景と問題点を考えてみたいとと思います。………本文の続きを読む>>>