第137回タスクフォース21
2019.10月例会
講演録
中小規模企業の事業承継・相続問題について
講師:一般社団法人相続・事業承継コンサルティング協会 代表理事 石野 毅 氏
動画ダイジェスト版
はじめに
皆様、こんにちは。一般社団法人相続・事業承継コンサルティング協会代表理事ならびに、相続・事業承継に特化したコンサルティング会社を東京と大阪で経営している石野と申します。
日ごろは、中小企業の経営者に向けて事業承継のセミナー等を行っておりますが、タスクフォース21の会員の皆様においては、その協力先である販売事業者様やアパート・マンション経営をされている地主様が相続問題を抱えているとお聞きしています。ですから本日は、皆様がそういう方々に情報提供をされる立場であるということを前提に、お話をさせていただきたいと思います。
内容として、まずは私のプロフィールと、一般社団法人相続・事業承継コンサルティング協会とはどういうところなのかということを簡単にご紹介させていただいた後、中小企業における相続・事業承継問題の現状をお話させていただきます。
また、これまで民法は職業別に細かく1~3年くらいの短期時効というものがありました。たとえば飲み屋の売掛は1年、小売店等は2年、請負代金債権は3年といったような時効が定められています。
続いて、中小企業規模の経営者様が押さえておくべき相続・事業承継対策について、ポイントをお話いたします。
次に、事業承継の自社株対策です。大きく言うと、オーナー経営者の事業承継というものは、承継者が決まっている場合と、そうでない場合があります。決まっている場合は、企業の価値が創業当時から比べて上がっている、つまり自社株の評価が上がってしまっているがゆえに、うまく承継できない問題があるところがポイントです。
もう1つは、そもそも承継者がおらず、誰に承継したらいいのかという中で、経営者がどういった選択をするのか。そこで、M&Aというキーワードをどう考えたらいいのかというところです。
そして事業承継の問題とは、最終的にはオーナーにとっては、自社株の問題であれ何であれ、承継する方とそうではない方の不公平性が出たとき、“争続”にならないためにはどうしたらいいのか、ということが重要なのです。
では、まず自己紹介です。私は一般社団法人相続・事業承継コンサルティング協会代表理事、そして2005年に設立したキーストーンFPコンサルタンツ代表を務めております。もともとソニー生命で部長職まで務めさせていただいており、経営者向けの財務問題のコンサルティングを中心に業務をしておりました。その後独立し、大阪で経営者向けの会社を設立しました。
中小企業向けの財務ならびに経営全般のコンサルティングをさせていただいているここ10年くらいの間に、経営者の方々が60~70歳代になってきました。すると、経営課題がほぼ相続・事業承継に特化するような流れになってきたのです。そこで、私どもの事業形態を相続・事業承継のコンサルティングという形にさせていただきました。
ご承知のとおり今、日本全体で相続・事業承継が非常に大きな課題になっています。そこで、2015年には東京・大手町にオフィスを構えました。今は品川・高輪に事務所があり、大阪と東京を中心にコンサルティングをさせていただいております。そのノウハウが世の経営者にとっては有益な情報であるということで、6年ほど前から、金融系のFPや不動産のプロ、士業の先生方に、どういう流れでコンサルティングをしたらいいのか、また入口である相続・事業承継セミナーコンテンツをどう発信すればいいのかということを、講座として設けました。するとこちらが大変好評をいただき、5年間でのべ1,300人ほどの受講生がおります。
勉強会から始まったその研究会が数百人規模になった段階で、協会という形にして、金融系のFPや不動産、司法書士、行政書士、税理士の先生方と、日本において相続・事業承継に悩んでおられる方の問題解決をコンサルティングするコミュニティをつくり、代表をさせていただいているという流れになります。
また当会の会員がどういった活躍をしているかというと、たとえば大手のハウスメーカーや不動産管理会社、金融系、葬儀社といった、顧客を多く抱えていらっしゃる企業に対する情報提供として、セミナーの講師をやらせていただいております。タスクフォース21の会員様の中でも、ミライフ東日本様や三愛オブリガス中国様で、アパート・マンションのオーナー様や事業所様向けにセミナーを行いました。また東北のほうでは医療のドクター向けにもセミナーを行っています。こういったセミナーを行うことで、最終的には個別相談を受けるようになり、相続・事業承継のコンサルティングをさせていただいています。
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ミレニアル世代・共働き世帯への住まい提案
講師:三井ホーム株式会社 商品開発部 商品開発グループ 山下 将司 氏
動画ダイジェスト版
はじめに
皆様、こんにちは。日ごろ、各エリアにおいて大変お世話になっております。本日は私が担当しているミレニアル世代・共働き世帯向けの新商品についてご紹介させていただきます。
まずは自己紹介をさせていただきます。2000年に三井ホームに入社し、10年間住宅営業をして参りました。ガス事業者の皆様にもご協力をいただきながら、第一線で営業活動をし、注文住宅の提案をして参りました。11年目から現職の商品開発部に所属し、現在に至っています。2016年にはアメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコの当社グループ会社MHAコンストラクション社に兼務出向し、アメリカの住宅事情の情報収集も行っておりました。
三井ホームとはどういう会社なのか、お名前は知っていただいているかもしれませんが、概要をご紹介します。
創業は1974年です。北米発祥のツーバイフォー工法を日本でオープン化したリーディングカンパニーです。1978年には商品住宅にネーミングを付け、「ウィンザー」という商品で西洋風住宅を発売したり、1989年にはアメリカのポートランドで「ストーリトオブドリームス」という高級住宅展示会に出展したりもしました。1992年には、日本の大手メーカーで初めて「10年目有料メンテナンス条件付20年保証システム」を導入しました。今は既に30年保証となっておりますが、こういった長期保証を採り入れたのも業界では先駆けです。
ちなみにツーバイフォー工法とは、角材の断面サイズが2インチ×4インチの木材を45センチ間隔で壁面に用い、構造用合板と組み合わせた立体版面を構成し、床、壁、天井の6面体で構造を支えている工法です。
当社の主要事業は4つあります。1つ目は私が従事している注文住宅事業、また、賃貸・医院・大規模木造などの資産活用事業にも力を入れています。近年は住宅の耐久性が伸びていますので、自社物件のリフォーム事業もあります。そして、私もアメリカに駐在しておりましたが、北米などで海外事業も行っております。今回ご紹介するのは、注文住宅事業における住まい提案です。
新商品「Lucas(ルーカス)」
注文住宅とは
注文住宅とは、お客様のお好みを伺いながら建てる住宅です。しかし、お客様に「どういう家を建てたいですか?」と聞いても、なかなか答えは出にくいですよね。ですから外観やインテリア、ライフスタイル、部資材といった、注文住宅を建てるためのわかりやすいメニューを用意しています。そのまま建てる方もいれば、カスタマイズして建てる方もいらっしゃいますが、白紙のキャンバスに図面を引いていくためのお客様へのメニューをご提案しているというイメージです。そのメニューから、お客様は自分の住まいを想像し、実際のお住まいを実現する為に建築が進められていきます。
明るく光り輝く家族の暮らし
当社は今年のゴールデンウィーク前に、ミレニアル世代・共働き世帯向けの新商品「スカイラナイのある家 Lucas(ルーカス)」を発表しました。ルーカスとはラテン語で「光」という意味です。明るく光り輝く家族の暮らしをイメージしてネーミングしました。
主な特徴として、2階に明るく開放的な「スカイルーム」というリビング空間を設けました。トップライトから燦々と光が降り注ぎ、縦横、内外に拡がる伸びやかな暮らしを実現できます。
また外からの視線を適度に遮る、“空と暮らす”プライベートバルコニーがあります。この空間を「スカイラナイ」と名付けています。ラナイは、ハワイ語でバルコニーのような半戸外空間を意味しています。夫婦そろってフルタイムワークのご家庭が増えておりますから、現代の暮らし方に合わせた機能的な………本文の続きを読む>>>
ガス衣類乾燥機 乾太くんの導入提案 ~将来のガスファンを作ろう~
講師:リンナイ株式会社 関東支社 グループリーダー 宇田川 朋紀 氏
動画ダイジェスト版
はじめに
本日は、ガスの良さを存分に発揮するガス衣類乾燥機「乾太くん」についてご紹介させていただきます。
ガス衣類乾燥機が好調な理由は、三井ホーム様のお話にもあったように、共働き世帯の増加、高齢化社会への加速、買い替えの需要増加、電気式衣類乾燥機への不満といったことがあるかと思います。ガス衣類乾燥機の主な特長はスピード、仕上がり、消臭の3つです。これらの特長が、顧客のさまざまな不満を解決するということがポイントかと思います。
共働き世帯の増加、高齢化社会の加速
増え続ける共働き世帯は、帰宅後に洗濯する時間がありません。そのため、洗濯という家事負担の軽減が必要になってまいりました。よく「コストパフォーマンス」という言葉を聞きますが、最近は「タイムパフォーマンス」が重視されています。要は、時短のためにお金を払ってもいいということです。
共働きとはいえ、主婦は大忙しです。料理、掃除、洗濯、子どもの送り迎え、親子の会話を大切にしながら、仕事もしっかりとやらなければならない。ですから、家事の時間をいかに短くするかがとても重要になってくるわけです。
洗濯においては、昼間は不在ですし、いちいち天気を気にしていられませんから、部屋干しが増えてきます。ですが、外に干せばプライバシーが守れないですし、花粉やPM2.5も気になりますから衣類乾燥機を購入します。ところが、電気式だと非常に時間がかかってしまう。コインランドリーに行けばお金も時間もかかります。
それに対し「乾太くん」の仕上がりは非常に効果的です。利用されている方の95%に「満足」と言っていただいているデータがございます。
また、高齢化社会の加速に対しても大変有効です。高齢者の方が1階で洗濯し、2階のベランダまで運んで干す。乾いたら、それを持ってまた1階に降りなければなりません。衣類は乾くと体積が増えますから、階段で降りるのは大変です。転んで怪我をしてしまうかもしれません。そういう意味で、“ウォッシュ&ドライ”の環境を提供することは、とても効果的なのではないでしょうか。
洗濯の中でも負担になっているのは、やはり干すことと、取り込むことです。部屋の中は空調で快適かもしれませんが、ベランダは夏は暑く、冬は寒い環境です。
洗濯物をベランダで干さなくなることで、流行りのベランピング(ベランダで楽しむアウトドア)も可能ですし、洗濯物から出るホコリがベランダに散乱したり………本文の続きを読む>>>
改めて考えるコールセンター活用
講師:株式会社アイ・ステーション 執行役員 原田 淳史 氏
動画ダイジェスト版
はじめに
本日はどうぞよろしくお願いいたします。LPガス事業者である皆様は、お客様センターなどをインバウンドでご活用をされているかと思いますが、本日はアウトバウンドのお話をさせていただきたいと思います。
アイ・ステーションは2010年に設立した若い会社です。従業員は400人ほどで、350人はアウトバウンドを含めた営業を行っています。私たちはアウトバウンド事業におけるBPO(ビジネス・プレセス・アウトソーシング)のナンバーワンを目指しています。
私どもの事業としては、3つの柱がございます。本日お話するコールセンターが主軸で、他に訪販事業、ウェブ事業があります。ウェブ事業は今期に新設したもので、よくあるリスティング広告などを行っています。基本的に複数の販売チャネルを持っていますが、いろいろな入口がございますから、それらを複合しながら、さまざまな商品を拡販する形をとっています。 基本的にコールセンターと訪販事業をやってきたため教育環境も整っており、1からつくり上げてきた実績があるため、自信を持ってお話できる事業かと思います。
育児をしながら働く女性を応援する「ママスクエア」というフランチャイズのコールセンターも設けています。昨今、優秀な女性が育児等で働けない環境が増えています。我々の職場でも育休に入る女性がおりますが、とても優秀な人たちです。なかなか働ける環境がないということですから、そういったことにも取り組んでいます。育児休暇に入ってしまった優秀な人材を囲い込むことや、短い時間に合わせたスポット対応が可能になるといったメリットがございます。
コールセンター事業について
我が社のコールセンター事業の売上構成比をご紹介すると、3年前までは訪販が70%ほどでした。年々コールセンターにウエートを置いて、現在はコールセンターが70%です。
コールセンターの強みとして、適切な時間帯でアプローチができ、全国どこでもご案内でき、かつコストが最小限に抑えられるということがあります。そのため人数も入れ替わっており、現在は200人くらいがコールセンター、150人くらいが訪販を行っている体制です。内容は多岐にわたっており、個人・法人向けにかかわらず業務を行っております。
営業活動をインサイドセールスにシフト
最近、「インサイドセールス」という言葉をよく聞くようになってきたのではないでしょうか。今まではインバウンドとフィールドセールスといった業務が主流だったかと思います。たとえば、単純に電話をしてテレアポをとり、訪問して、販売する。狩猟型と呼ばれるものですね。
最近は少しずつ変わりつつあります。ヒアリングや情報収集をして、データを蓄積した上で、適切なタイミングで販売するといったインサイドセールスの方法です。顧客の維持と収益向上を目指すために、この方法を行います。
たとえば従来の方法だと、架電リストや新聞折込広告といったものでマーケティングし、見込み顧客をつくり、それに対してテレアポ、訪問し、販売します。
一方インサイドセールスは、見込み顧客を獲得する入口は変わりませんが
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