第144回タスクフォース21
2021.4月例会

講演録

はんこの会社はまだまだがんばります!~コロナ禍の影響とアフターコロナを見据えた取り組み~

講師:株式会社ヤマダ 常務取締役 山田 稔

動画ダイジェスト版

はじめに

 皆様、こんにちは。本日ははんこのお話をさせていただきます。畑違いの業界ですから、ガス事業者の皆様にどれだけ役立つか不安ではありますが、ぜひお付き合いいただければと思います。

 はんこの会社は、まだまだがんばっています。ご承知のとおり、このコロナ禍においてさまざまなところで“はんこレス”と言われていますが、現在いろいろな取り組みをしております。

 今日お話しする内容は、大きく分けると4つあります。まず会社概要、そしてはんこの歴史について。後半は本題で、コロナ禍の中、はんこ業界がどう変わってきているかというところ。そして、 それを踏まえて業界や弊社がどういった取り組みをしているかということをお話させていただきます。

 まず、弊社会社概要です。西武池袋線の石神井公園駅と、関越の練馬インターの中間あたりで営んでおります。昨年でちょうど50周年を迎えました。資本金は1,001万円。 父が50年前に立ち上げた会社ですが、今は私の兄が社長をやっており、私が常務取締役として補佐しています。従業員数は、4月現在正社員が35人、パート30人の65人で経営しています。

 事業内容は、オーダーメイドはんこ・ゴム印の製造卸、封筒や名刺などの軽印刷の製造卸をしています。代理店の数は全国2,500店舗ほどの登録があり、文房具店様や事務機販売店様、 百貨店様、ホームセンター様などとお取引しています。

 簡単に言ってしまうと、はんこ屋です。もう少し詳しく言うと、オーダーメイドのはんこをつくっている製造卸会社になります。いわゆる普通のはんこ、そして皆様もお使いになっているオーダーメイドの ゴム印、封筒や名刺、ここ最近はプレートや名札などを扱っています。シヤチハタの商品であるネーム印や朱肉、スタンプ台を仕入れて、卸す機能も担っています。

はんこ市場とヤマダ

市場と商流

 そもそも、はんこの市場とはどういうものなのでしょうか。実は、はんこ市場はあまり注目を浴びたことがなく、正確な数字がわかりません。1,700億円という数字は、あくまで印章業界内々の人たちが調べて 出したものであり、800億円とも言われているし、1,000億円とも言われています。私の感覚からすると、1,500億~1,700億円くらいかなと思います。

 その中でも、どの商品がどれくらいのパイを占めているのでしょうか。これは弊社の実績値に基づいたデータになるので、業界自体の数字を反映しているかどうかわからないのですが、シャチハタやスタンプ台、 印鑑ケースといった既製品が約27%。オーダーメイドのゴム印が約26%、そして昨今話題になっているはんこが約20%、残りがその他といったところです。ですから7~8割が印章関係になっています。

 続いて、商流についてお話します。皆様がはんこと聞いて思いつくのは、街のはんこ屋さんではないでしょうか。「はんこ屋さん21」だったり、「印章の〇〇屋」といったお店がご近所にあると思います。 こういったお店は、基本的には自分の店でつくり、お客様に納品するというBtoCになります。インターネットで展開している「ハンコヤドットコム」もこれに当てはまります。

 ですが、はんこははんこ屋さん以外でも販売されていますよね。街の文房具屋さんや本屋さん、郵便局などでも販売しています。都会ではデパートや百貨店でも取り扱いがあり、地方ではホームセンターなどに あります。実はいろいろな場所で売られているのですね。弊社はこういったところに代理店になっていただき、BtoBtoCのビジネスをしています。………本文の続きを読む>>>

自由化の中で~地域を守り、そして光を~

講師:エバーグリーン・マーケティング株式会社 境野 春彦

動画ダイジェスト版

はじめに

 皆様、こんにちは。続くコロナ禍の中、皆様とお会いすることができず、オンラインの形でお話させていただくこととなりました。昨今の電力業界の動向、そしてガス事業者としてどういう方向に向かっていくべきかのヒントを、お伝えできればと思います。

 1560年(永禄3年)、戦国時代真っただ中。武田、今川、上杉、北条、浅井、朝倉、島津、毛利、長宗我部……群雄割拠し、果てしない乱世の中、尾張に一人の英雄が生まれ、戦国は急速に統一の機運へ向かって いきました。

 時代は流れ、460年後の2020年(令和2年)。このLPガス業界も、果てしなく続く戦国乱世となっています。各地で強豪が覇を競い合い、瓶倒しを含め、激しい戦いが繰り広げられています。その中でも、力強く、地域に根づく“地侍”であるLPガス事業者たち。そんなLPガス業界に、大きな暗雲が立ち込めていました。

 記念すべき年になるはずだった2020年。世界中を覆ったCOVID-19、通称・新型コロナウイルスは未だ広がり続け、収まる気配を見せません。非常事態宣言が出されたころ、2020年度の第1四半期決算は各社とも 惨憺たる結果となりました。

 東京ガスは売上高▲11%、営業利益▲38%、純利益▲53%という、記録的な減収減益です。都市ガス販売量は▲21.2%と、かつてないほど大きな落ち込みを見せました。ただ、中身を見てみると、家庭用は増えています。

 東京電力が奪われたお客様件数による影響は▲5,300㎥。しかし、それを覆すほどのその他の増加が+6,100㎥。巣ごもり需要により、1家庭あたりの消費量が意外にも伸びたのですね。

 一方、業務用、工業用も、店舗の閉鎖、工場の停止などにより、大きく減りました。

 そして関西電力。小売販売電力量は▲13.6%。平成以降、最大の減少幅となりました。コロナの影響で、電力各社はほぼすべてが減収です。

 そんな中、世界通販最大手のAmazonは、売上高+40%。四半期として、過去最高記録です。純利益はおよそ5,000億円で、コロナ感染対策費の4,000億円を軽々と吸収し、最高益を計上しています。

 国内衣料通販最大手のZOZOは、売上高+19%。実店舗の閉鎖によって、物品の多くがインターネット市場に流れ込み、自宅販売手数料の増加が売上高を押し上げました。営業利益は+34%です。ほとんどの企業が通期見通しを差し控える中で、通期予想+42%と強気に公表しました。外出規制によってネット通販の需要が急増し、家庭の需要は今増えているのです。

 電力自由化からすでに4年の月日が経過し、一体誰が勝ったのでしょうか? そして、大手事業者はどこに向かおうとしているのでしょうか?………本文の続きを読む>>>

ウェブセールの企画・事例のご紹介~ウェブセールを開始するためのご提案~

講師:株式会社ブリッジスタイル 制作部 プランナー 鈴木 岳成

動画ダイジェスト版

はじめに

 皆様、こんにちは。本日は弊社のウェブセールの企画・事例をご紹介します。弊社は代表取締役の野口が約30年ガス業界に携わり、弊社ブリッジスタイルとしても約18年、セールスプロモーションからイベントの企画・立案・制作、あるいは動画やウェブコンテンツの制作まで、幅広くお手伝いさせていただいている会社です。

 ガス業界のみならず、社会全般が、コロナウイルスの影響を受けています。とくに、もっとも強みとなっているお客様との接点が持ちづらい現状です。

 sそのような中、昨年よりウェブコンテンツを企画・立案し、実際にいくつかのガス事業者様にご採用いただきました。本日はその事例を紹介させていただきます。

 まずご紹介するのが、ウェブセールの企画の背景です。そしてウェブセールとはどういうものなのかというフレームについてご説明します。その後、よくあるご質問についてご紹介した後、具体的な取り組みについてお話いたします。各社様の取り組みは、ベーシック、コンテンツを+αしたパターン、フルボリュームの3つをご紹介し、料金イメージをご説明します。

新しいガスイベント・セールは“ウェブ”で

ウェブセールの意義とは

 当然ですが、ウェブセールを実施する意義として、事業を取り巻く社会情勢の変化が挙げられます。コロナウイルスの影響で、お客様との接点が持ちづらくなってしまった中で、ガス業界も否応なく対処を求められている背景があります。

 そういった中で、お客様からも非接触、非対面を求められる状況になっています。ガス機器の販売イベントやセールにおいても、できるだけ非接触、非対面を前提とした企画をしなければなりません。そこで従来のリアル会場でのイベントやセールから、ウェブ会場でのイベントに移行することが、非常に有効になっています。

ウェブセールのしくみ

 続いて、ウェブセールのしくみについてお話します。一言でウェブセールといっても、ベーシックなものから、フルボリュームまで、さまざまに組み合わせることができるのが魅力です。

 ベーシックというのは、いわゆるウェブセールのホームページをつくることです。フルボリュームでは、ホームページをつくるだけではなく、今まで集客で活用されていたチラシやDMに加え、リスティング広告に代表されるウェブ広告によって、会場となるウェブセールに誘引します。

 さらにウェブセールのホームページにおいても、ただ器具を販売するだけではなく、レシピ動画などのコンテンツを用意したり、自社のショールームで相談会をする場合は、その予約システムを搭載したりします。またガス展でよく行われている来場抽選を実施する場合は、ウェブでそのようなシステムを導入することもできます。………本文の続きを読む>>>