第156回タスクフォース21
2023.4月例会
講演録
マイホームから共有資産へ~地場企業の地域貢献~
講師:株式会社平田不動産 代表取締役社長 平田 稔 氏
動画ダイジェスト版
はじめに
平田不動産の平田です。私は1981年生まれなのですが、実は平田不動産は、私が生まれた3日後に父が創業した会社です。福井県小浜市は人口3万人弱の非常に小さな街です。皆様のお役に立てるかはわかりませんが、一生懸命お話させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
まずは弊社の商圏と概要についてお話します。福井県小浜市は人口約2万8,000人で、世帯数は約1万2,000世帯です。そのなかで不動産事業をさせていただいておりますが、仲介業においては、賃貸は年間400件、売買は年間50件ほどです。管理物件は当然LPガスを供給しているマンション・アパートもふくまれていますが、1,850戸ほど管理しています。
小浜市の全賃貸物件数はおよそ3,000戸弱ですから、弊社が管理している物件が約3分の2、66%になります。入居いただいた後もフォローさせていただく形です。一般的にはシェアの高い水準にある状態ですが、言い方を変えれば「伸びしろが少ない」とも言えるかもしれません。
私は平田不動産に入るまで、石川県で3年間修業をしていました。そこから小浜市に帰ってきたのが2005年です。当時は、小浜市の人口は約3万2,000人でした。管理戸数は1,000戸、スタッフは9人、売上は1億円でした。
現在は、小浜市の人口は約2万8,000人と1割強減っています。そのようななかで、さらに限られた商圏において、管理戸数は1,800戸と1.8倍になり、スタッフは18人と2倍になりました。そして売上は4倍になりました。では、利益はどうなったでしょうか。そのことは、後ほどお話します。
単価を増やすためのしくみ
人口、単価、利益が“減”の状態に
石川県から福井県小浜市に帰ってきたときは、未来が見えませんでした。すべてが“減、減、減”といった感じだったのです。人口は年間200人ずつ減っていましたから、2年あれば小学校が1つなくなるという状態。アパートがどんどんと建っていく時代だったため、競合が増え、家賃が下がり、仲介手数料や管理手数料などの単価が減っていく。そして手間は増えるのに利益が減ってしまうという状況だったのです。
当然、個人情報保護法や住宅用火災警報器の設置など、オーナー様にしっかりと周知しなければならないことも増えてきました。
私も当時、1,000戸以上に火災警報器をつけました。通知して、ピンポンして、いらっしゃらなかったら鍵をあけて入るというようなことをしていました。住人が寝ている隙に設置するという、いまでは考えられないようなことも当時はしていました。もちろん事前通知、事前説明はしています。
付帯商品の販売
そこから、どういったことをして売上や利益を上げていったのか。まず仲介の単価を2倍にしました。どういうことかというと、………本文の続きを読む>>>
社員・顧客向け 食の健康提案と料理動画紹介 未来の自分へいまできること
講師:管理栄養士 古川 聖子 氏
動画ダイジェスト版
はじめに
「IPPOクッキング」の管理栄養士・古川聖子です。YouTubeチャンネル「IPPOクッキング」では、レシピ作成、撮影、編集などを担当しています。本業はリハビリ施設で、管理栄養士として利用者さんの栄養サポートを行っています。未来の自分の健康のために、いまできることを、管理栄養士の立場からお伝えします。
「未来の自分は、日々を楽しんでいますか?」と質問されたら、「どういうこと?」と思われるかもしれません。未来のことはわかりませんよね。逆に、過去の自分が想像していた、いまの自分はどうでしょうか? 楽しんでいますか? 仕事、旅行、スポーツ、音楽、趣味、生活など、いまを楽しんでいますか?
私自身は、病気もせず働き続けることができていて、趣味の家庭菜園も楽しむことができているため満足していますが、最近は血圧が高くなってきました。年齢を重ねてきましたので、目が見えづらかったり、突然動悸がするなどの身体の変化を感じるようになってきました。皆さんは、自分の変化に気づいていますか? この身体の変化のスピードを、少しでも緩やかにしていきたいと思いませんか?
健康な生活を送っていますか?
未来の自分のための6つの質問
では、未来の自分のための6つの質問に「はい」「いいえ」で答えてみてください。
- 寝る直前まで食べていることがある。
- 丼と麺のセットを頼んでしまう。
- 20代のころより体重が5kg以上増加している。
- 睡眠時間は6時間以内だ。
- 年に1回以上歯科検診を受けていない。
- 夢中で作業して食事を抜くことがある。
いかがでしょうか。1つずつ見ていきましょう。………本文の続きを読む>>>
データを活用した次世代LPガス配送効率化システム~最先端の最適化アルゴリズムの活用~
講師:株式会社オプティマインド 取締役COO 吉川 治人 氏
動画ダイジェスト版
はじめに
本日は貴重な機会をいただきましてありがとうございます。株式会社オプティマインドの取締役COOを務めている吉川治人です。
簡単に自己紹介をさせていただきます。私は新卒で現在の新日本製鐵(現:日本製鉄)に入社し、海外営業や海外ジョイントベンチャーの経営管理、人員合理化・構造改革などを担当していました。その後、PwCコンサルティングに転職し、組織・人事戦略設計や人事システム導入などのプログラムに参画しています。2021年5月にオプティマインドに入社し、営業組織責任者、マーケティング・営業およびカスタマーサクセスの領域の監修を行う取締役COOとして働いています。
では、自動配車のサービスを提供しているオプティマインドという会社について紹介いたします。名古屋大学の研究室から始まったスタートアップで、「組合せ最適化アルゴリズム」という数学の一分野を研究していたメンバーによって創業した会社です。現在は50名ほどで運営しています。
スタートアップですが、ベンチャーキャピタルの資本だけではなく、事業会社様からの資本が多く入っています。主要株主にはトヨタ自動車様、三菱商事様、自動運転を手掛けるTIERⅣ様、寺田倉庫様といったところにもご出資いただいています。
私たちは、この「組合せ最適化アルゴリズム」というものを使って、物流のラストワンマイルの最適化を行うサービスを提供しています。
ラストワンマイル領域の課題
業務負荷の高さや人材不足など
私たちが普段取り組んでいるラストワンマイルという領域を俯瞰的に見た場合、現在どういった課題があるかをお話していきたいと思います。
ラストワンマイルの配送というのは、かなり幅広い定義になります。皆様もよくご存知の日本郵便のゆうパックや佐川急便の宅配便といったものも典型的なラストワンマイルです。また、皆様のLPガス業界の容器交換もラストワンマイルです。ほかにも生協、ゴミの収集といったものも含まれます。
いわゆる幹線輸送といわれる、名古屋から東京まで高速道路を使ってものを運ぶといったようなものに比べて、ラストワンマイル領域には特徴的な課題があります。
まず、考慮しなければいけない条件が非常に多いということです。たとえば時間の指定や作業内容です。どのドライバーなら対応できるのか、どういった作業が必要なのかといったことを考慮しなければなりません。またお宅の場所によっては軽トラでしか行けない、ハイエースでしか行けないといった車格の制限もあります。
それから、タワーマンションや飲食店であれば入出庫の方法や駐車位置の制約なども存在しますから、軒先条件によって配車したり、ドライバーが把握しておかなければならないという業務負荷の高さがあるのです。
それから、ベテランのカン・コツへの依存というものがあります。道の広さや時間帯別の渋滞状況、左付けやUターンの有無などを考慮したまわり方など、長年の経験が必要になってくるといった特徴もあります。
そして車両の乗り降り、荷物の持ち運びなど、肉体的な負荷が高い業務が多い半面、免許のハードルが低いこともあり、人材流動性が高いのです。それによる慢性的な人材不足に直面しています。傭車コストも含めて、人件費が高騰している業界でもあります。
今後さらに効率化が求められる
ラストワンマイル領域という広い観点から業界の動向を見てみましょう。労働生産人口が減っていることを受けて、ドライバー数も減ってきています。これはLPガスの現場においても、実感されていることではないでしょうか。………本文の続きを読む>>>