エネルギー業界ニュース

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2020年6月2020年5月2020年4月2020年3月2020年2月2020年1月

2019年 ・2018年

2020年6月

神奈川県協会、排除措置命令取消し訴訟、東京高裁に控訴

 (公社)神奈川県LPガス協会は、協会に出された公正取引委員会の「排除措置命令」(2018年3月9日)の取り消しを求めて東京地方裁判所に提起していた行政訴訟が3月26日に棄却されたことを不服として、4月8日に東京高等裁判所に控訴しました。

HP上で「敗訴は残念」、髙橋会長名で控訴方針掲載

 協会は敗訴判決に関し、4月1日付けで髙橋宏昌会長名のコメントをホームページ上に掲載。「弁論を重ねる中で、排除措置命令の不当性、不公平性、違法性を主張し、司法による公正な判断を求めてまいりましたが、大変残念な結果となりました」とし、「判決文を精査して東京高裁への控訴を検討する」ことにしていました。

2019年度販売量、家業用98.3%・自動車用89.1%

 日本LPガス協会が5月18日に公表したLPガス資料月報「2019年度の概況」(元売販売ベース)によれば、家庭業務用は7,259千トンで前年度比98.3%、自動車用は567千トンで同89.1%と減少しました。工業用、化学原料用が増え、全体では14,132千トンとなり同99.5%。

新型コロナ問題で自動車用に後退目立つ

 うち、新型コロナ問題が浮上した2020年1-3月を見ると、家庭業務用は2,275千トンで同95.9%、自動車用は128千トンで同86.1%、同3月分で見ると家庭業務用は749千トンで同99.9%、自動車用は41千トンで同80.8%となっており、自動車用の後退が目立っています。

2019年部門別販売明細
 

主要ガス機器は軒並みマイナス成長、エコジョーズは微増

 (一社)日本ガス石油機器工業会(JGKA)が5月14日に公表した2019年度「ガス機器出荷実績」(LPガス・都市ガス)によれば、こんろ、瞬間湯沸器、温水給湯暖房機、ふろがまは、いずれも前年度を下回りました。特に瞬間湯沸器は、元止式95.3%、先止式97.2%、合計96.8%と減少。また、温水給湯暖房機とふろがまは、多い都市ガスと少ないLPガスとの格差が際立っています。先止式週間湯沸器と温水給湯暖房機、ふろがまのうち、エコジョーズは1,041千台となり、前年度比100.8%となりました。

2019年度 ガス機器出荷実績(主なもの、JGKAまとめ)/単位:千台、%

千台、% こんろ 瞬間湯沸器 温水給湯暖房 ふろがま* 暖房
元止式 先止式 合計
LPガス 1,421 162 487 649 39 495 89
都市ガス 1,594 142 511 653 353 894 240
合計 3,015 304 998 1,302 392 1,390 329
前年度比 98.2 95.3 97.2 96.8 99.7 99.8 91.2

エコジョーズ:LPガス324 都市ガス717 合計1,041(前年度比100.8)
*合計数の不一致は四捨五入による

全L協、新たな「予防対策ガイドライン」策定

コロナ対策、より具体的・細かに徹底を要請

 (一社)全国LPガス協会は新たな「新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」をつくり、5月14日付けで地方LPガス協会、LPガス販売事業者、スタンド事業者に徹底を要請しました。3月5日付けで要請した「新型コロナウイルス感染防止対策」を、国の「基本的対処方針」の見直しを受け、「部外者との面談場所、日時を記録しておく」や、トイレ、休憩・休息スペースでの予防対策を細かに示すなど、記載事項を追加や具体化しています。変更点は次の通り。

地方LPガス協会

  • 「職員(同居家族を含む)に発熱等の風邪症状が見られる場合」のほか、①陽性者との濃厚接触がある、②同居家族や身近な知人に感染が疑われる人がいる、③過去14日以内に入国制限、入国後の観察期間が必要な国・地域等への渡航並びに当該在住者との濃厚接触がある場合…を追加し、「速やかに責任者等に報告し指示を受ける」よう要請。
  • 感染拡大防止のため、部外者との面談場所、日時を記録しておくよう追加。
  • 「厚生労働省や地方公共団体等の発表情報や専門家会議が発表した「人との接触を8割減らす10のポイント」や「『新しい生活様式』の実践例」等を注視して対応する」「ゴミはこまめに回収し、鼻水や唾液が付いたものはビニール袋に密閉する」などを具体的に要請。
  • 「ゴミ回収などの清掃作業を行う従業員は、マスクや手袋を着用し、作業後に手洗いを徹底する」よう追加。
  • 「トイレ」「休憩・休息スペース」関係を細かに追加。たとえば休憩・休息スペースについては、「テーブル、椅子など共有する物品を定期的に消毒する」「一定数以上が同時に休憩スペースに入らないよう、スペースの追設や休憩時間をずらす」などを具体的に要請。

販売事業者・スタンド事業者

  • 要請内容は地方LPガス協会への要請内容とほぼ同様だが、新たに「入場者の整理」(密にならないように対応。発熱またはその他の感冒様症状を呈している者の入場制限を含む)と、「お客様に対し、マスク着用の呼びかけを実施する」ようにも要請。
  • 販売事業者向けに記載があった「感染の恐れを理由としてお客様が消費設備調査を拒否する場合は、消費設備“調査拒否”として取り扱い、その旨の記録を残す」、また販売事業者、スタンド事業者双方に求めていた「当該事業所等にて感染者が発生した場合には、当面の業務の停止や消毒等の適切な措置を講じた後に業務を再開する」「事業所の業務を停止した場合には、速やかに所属都道府県協会に報告する」は今回も変更なく記載。
詳しくはこちら

PDF「0514全L協_コロナ新予防ガイドライン」      

全L協、「自立型スタンド」として27カ所を認定

 (一社)全国LPガス協会はこのほど、停電時でも稼働が可能な「自立型LPガススタンド」として、全国27スタンドを認定したと明らかにしました。公共インフラを支える防災拠点としての認知度を高め、LPガススタンドの社会的価値を高める目的から独自の認定制度を創設。初年度の今回は、2019年12月に申し込みの受け付けを開始しました。認定スタンドは、東京7、神奈川5が多く、茨城、静岡各3、兵庫、愛媛各2などとなっています。認定スタンドには、停電時を想定した年1回以上の操業訓練や平時の定期点検が義務付けられています。

販売事業者数、2019年末時点で17,603者へ減少

 経済産業省・ガス安全室が5月11日に公表した2019年12月末現在の「全国の販売事業者数・保安機関数等」によれば、LPガス販売事業者数は17,603者となり、2018年度末(2019年3月末)より202者減少しました。また、保安機関数は17,960者で180者の減少、充てん事業者数は921者2,492設備で13者・47設備の増加となりました。

販売事業者数…保安監督部所管は144者へ増加

 所管別では、本省は46者で前年度末比増減なし、保安監督部は144者で10者増、都道府県は17,367者で212者減。都道府県所管で減少が多かったのは北海道35者減、福島県34者減など。大阪府は283者増えて470者となった。

 

認定事業者数…第一号238者、第二号27者へと微増

 ゴールド保安認定事業者(第一号)数は238者で4者増、保安認定事業者(第二号)数は27者で6者増えた。

PDF「全国の販売事業者数・保安機関数等」(2019年12月末)      

2020年5月

エネ庁、LPガス事業の継続を要請

 政府による4月7日の新型コロナ問題「緊急事態宣言」の発令に先立ち、資源エネルギー庁資源・燃料部より同日、(一社)全国LPガス協会、日本LPガス協会を通じ、LPガス販売事業者はLPガス供給事業を継続するよう要請されました。

LPガスは電力、都市ガスなどとともに「インフラ運営関係」事業

 新型コロナ問題に関する緊急事態宣言は、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県を対象に発令されました。期間は4月7日から大型連休が終わる5月6日までの29日間。同16日には対象を全国に拡大し、うち7都府県と北海道、茨城、石川、岐阜、愛知県、京都府は特に強力に取り組むべき「特定警戒都道府県」とされました。

 これらに先立ち、特措法に基づいて3月26日に政府対策本部が設置され、28日に「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」を決定。4月7日、11日、16日に改定が行われました。この基本的対処方針でLPガスは、国民の安定的な生活を確保するために事業の継続が求められる「インフラ運営関係」事業として、電力、ガス、石油・石油化学などとともに位置づけられ、事業の継続が要請されています。

緊急事態を5月31日までの延長、34県は経済活動を一部容認

 なお、緊急事態は5月4日に、5月31日までの延長が発表されました。13特定警戒都道府県はそのまま継続、残り34県については経済活動が一部容認されることになりました。

国民の安定的な生活の確保

 自宅等で過ごす刻印が、必要最低限の生活を送るために不可欠なサービスを提供する関係事業者の事業継続を要請する。

  1. インフラ運営関係(電力、ガス、石油・石油化学・LPガス、上下水道、通信・データセンター等)
  2. 飲食料品供給関係(農業・林業・漁業、飲食料品の輸入・製造・加工・流通・ネット通販等)
  3. 生活必需物資供給関係(家庭用品の輸入・製造・加工・流通・ネット通販等)
  4. 食堂、レストラン、喫茶店、宅配・テークアウト、生活必需物資の小売関係(百貨店・スーパー、コンビニ、ドラッグストア、ホームセンター等)
  5. 家庭用品のメンテナンス関係(配管工・電気技師等)
  6. 生活必需サービス(ホテル・宿泊、銭湯、理美容、ランドリー、獣医等)
  7. ごみ処理関係(廃棄物収集・運搬、処分等)
  8. 冠婚葬祭業関係(火葬の実施や遺体の死後処置に係る事業者等)
  9. メディア(テレビ、ラジオ、新聞、ネット関係者等)
  10. 個人向けサービス(ネット配信、遠隔教育、ネット環境維持に係る設備・サービス、自家用車等の整備等)

大手・有力事業者中心に、HP上で料金延滞への特別措置を公表

 (一社)全国LPガス協会は、資源エネルギー庁石油流通課から3月18日付けで要請があったことを受け、同19日付けで地方LPガス協会を通じて「料金延滞への柔軟対応」を要請しました。これを受けて3月24日以降、大手や有力事業者を中心に、ホームページ上で自社の新型コロナウイルス対策とともに、LPガス料金についても特別措置を公表する動きが続いています。

エネ庁、「料金延滞時の供給停止は需要家の状況に応じ柔軟に対応を」

 流通課文書は「現下の景気悪化への懸念が高まる状況を踏まえ、LPガス販売事業者におかれては、料金延滞の場合の供給停止について需要家の状況に応じて柔軟に対応を行うことを要請いたします」としています。

経産省、新型コロナ問題で検査・点検期限を延長

   経済産業省は新型コロナウイルス問題で4月10日、検査・点検期限の延長等を可能とする産業保安規制の制度改正を行いました。

液石法では点検・調査、周知、事業報告期限など

 制度改正は、①高圧ガス保安法、②液化石油ガス法、③ガス事業法、④電気事業法、⑤鉱山保安法関係について行われ、液石法・高圧法関係では一般家庭用供給設備の点検期間を、4月10日から9月30日までに期間が終了する場合は4カ月間延長するなど、次のように見直されました。

主な改正内容(検査・点検期限の延長)

液石法関連
措置名 適用期間
供給設備の点検の期限延長(規則第36条第1項第1号)
※3号業務が対象で、1号業務、2号業務は対象外
令和2年4月10日から同年9月30日までの間に終了する場合は、その期間を4ヶ月延長する。
消費設備の調査の期限延長(規則第37条第1号)
※4号業務が対象で、再調査は対象外
一般消費者等に対する周知の期限延長(規則第38条の2 第1項及び第2項)
認定液化石油ガス販売事業者に係る報告期限延長(規則第48条第2項)
充てん設備の保安検査の期限延長(規則第81条第1項)
液化石油ガス販売事業者、保安機関及び充てん事業者に係る事業年度終了後の報告期限延長(規則第132条)
高圧法関連
措置名 適用期間
保安検査の期限延長(液石則第77条第2項) 令和2年4月10日から同年9月30日までの間に終了する場合は、その期間を4ヶ月延長する。
定期自主検査の期限延長(液石則第81条第4項)

経産省、在宅勤務等の推進を関係団体に要請、支援策を拡充

   経済産業省は新型コロナ問題で4月13日、会員事業者における在宅勤務等を推進するよう関係団体に要請しました。梶山経済産業大臣より、日本商工会議所などの中小企業団体の長に要請。経済産業省ではこれを受け、所管の948団体にも同様の要請を行うとともに、特に取引先等の出勤についても配慮するよう要請しました。

要請の概要と支援策

要請内容(社会機能を維持するために必要な、LPガス事業などの職種を除く)

  1. オフィスでの仕事は原則として自宅で行えるようにすること
  2. やむを得ず出勤が必要な場合も、出勤者を最低7割は減らすこと

中小企業向けに提供する支援策

 以下の施策を「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」に盛り込み、テレワークに関する補助金の拡充や相談体制の強化を進める。

 特に、中小企業生産性革命推進事業の一部として実施する「IT導入補助金」は、補助率を1/2から2/3へ引き上げ、4月7日まで遡って、PC等のハードウェアのレンタル費用も含めて、最大450万円で補助する。

 また、在宅勤務への対応が難しい場合の「3つの密」を防ぐための取り組みや休業及、それに伴う売上高減少の際に活用できる施策も実施する。

緊急経済対策における関連施策

  • 中小企業生産性革命推進事業の特別枠創設(経済産業省)
  • 働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)の拡充(厚生労働省)
  • テレワークマネージャーによる相談体制の拡充(総務省)
  • テレワーク等のための中小企業の設備投資税制(経済産業省、総務省、厚生労働省、農林水産省、国土交通省)
  • 中小企業デジタル化応援隊事業(経済産業省)
  • 雇用調整助成金の特例措置のさらなる拡大(厚生労働省)
  • 中小・小規模事業者等に対する新たな給付金(持続化給付金(仮称))(経済産業省)

神奈川県協会、新型コロナ問題で独自の「対応指針」「初動指針」作成

   (公社)神奈川県LPガス協会は、(一社)全国LPガス協会が3月5日付けで通知してきた「新型コロナ対策」を受け、同24日に独自の「対応指針」を作成しました。続いて、4月15日には、事業所を閉鎖せざるを得なくなったときの「LPガス初動指針」を作成し、会員各社に周知。翌16日には協会の災害対策本部組織図を各支部長に送付し、会員事業者に徹底を求めました。

対応指針…3段階の警戒レベルごとに対応事項を明示

   全L協通知は、国から要請があった一般的な対策事項を、協会・LPガス販売事業者・LPスタンド事業者に徹底するよう求める内容であり、個々の事業者、地域業界での事業継続のあり方までは言及していませんでした。

 協会ではこのため、3段階の警戒レベルを設定のうえ、国・全L協が要請している対応例に照応した「県業界として対応事項」を設定。

 「レベル2」(同一か近隣市町村内に発症者・感染者あり)となったときは、①配送、集検針、保安などの業務に影響がある場合:必要に応じて卸売や委託先等と連携する、②需要家の感染者情報を入手した場合:漏出しないよう配慮する、③消費設備調査を需要家から拒否された場合:記録を取っておく(供給設備点検は屋外なので可能な限り実施する)、④配送、検針など対外的に接する機会の多い者が風邪の諸症状がある場合:速やかに上司の指示を仰ぐ…などを指示。

 「レベル3」(従業員・家族に発症者・感染者あり)では、①人員不足により配送などの業務が困難とならないよう卸売等と連携を密にし、必要に応じて応援体制を整備する、②感染により販売事業を一時的に停止しなければならない場合は協会事務局に報告する…よう求める内容としています。  また、万一の感染に備え、各自が行動履歴などを記録しておくようにもアドバイスをしています。

初動指針…事業所閉鎖時は卸売・協会との連携で対処

 そのうえで、協会は4月15日、事業所を閉鎖せざるを得なくなったときの「LPガス初動指針」をつくり、会員各社に周知。翌16日には、10日に設置した災害対策本部の組織図を各支部長に送付しました。

 指針では「業務」「供給・配送」「保安」の3業務別に、具体的な作業ごとの初動方針を設定。特に、卸売、協会組織との連携による行動を求めています。

 具体的には、供給・配送関係では「系列卸売による支援体制の構築」「系列卸が事務所閉鎖時は他の卸売に要請」を、保安関係では緊急時連絡の「系列卸売、または『LPガス119』(消防からの要請があったときの協会独自のネットワーク体制)による支援体制の構築」、緊急時対応の「系列卸売による支援体制の構築」を明示しています。

 県内の累計感染者数は東京都、大阪府に次いで多く、4月下旬に約1千人となった。1日あたりの感染者報告数は11日の76人をピークに減少に転じつつあるが、県業界はまさに臨戦態勢にある。

新型コロナウイルス対策対応指針

事業所閉鎖等LPガス業務の初動方針(神奈川県協会)

部門 初動方針
業務 ◇検針:検針日の延長と順客へのDM周知
◇集金:振込、振替利用の要望または次月廻しのDM周知
◇入居開栓:支部内事業所または近隣事業所による支援体制の構築
※支部長との事前打合せが必要
※契約書・料金表等は業務開始後速やかに実施
◇引越精算:支部内事業所または近隣事業所による支援体制の構築
※支部長との事前打合せが必要
◇器具修理:系列卸売事業者とメーカー等による支援体制の構築
配送供給 ◇系列卸売事業者による支援体制の構築
◇系列卸売事業者が事業所閉鎖時は、他の卸売事業者に要請
保安 ◇緊急時連絡:系列卸売事業者または「LPガス119」による支援体制の構築
✳︎「LPガス119」は協会で準備中
◇緊急時対応:系列卸売事業者による支援体制の構築
◇定期点検調査:期限の延長を踏まえつつ、県保安センターによる支援体制の構築
◇周知:期限の延長を踏まえ、業務再開時に実施
※供給開始時点検は、事前の委託契約を検討
※検計、保安業務、委託契約は神奈川県保安課への変更届が必要
(特例として、「事後届出」も可)

※供給開始時点検は事前契約要請

神奈川県協会、排除措置命令取消し訴訟、東京高裁に控訴

   (公社)神奈川県LPガス協会は、協会に出された公正取引委員会の「排除措置命令」(2018年3月9日)の取り消しを求めて東京地方裁判所に提起していた行政訴訟が3月26日に棄却されたことを不服として、4月8日に東京高等裁判所に控訴しました。

HP上で「敗訴は残念」、髙橋会長名で控訴方針掲載

 協会は敗訴判決に関し、4月1日付けで髙橋宏昌会長名のコメントをホームページ上に掲載。「弁論を重ねる中で、排除措置命令の不当性、不公平性、違法性を主張し、司法による公正な判断を求めてまいりましたが、大変残念な結果となりました」とし、「判決文を精査して東京高裁への控訴を検討する」ことにしていました。

2020年4月

リンナイ、業務用ガス衣類乾燥機をモデルチェンジ

 リンナイは3月2日、掃除回数が少なくなるセルフクリーニングフィルターを搭載した業務用ガス衣類乾燥機を発売しました。

近年の介護人材の人手不足もあって需要増加中

 衣類乾燥機は、大量の洗濯物が発生する医療・介護施設やホテル、旅館、理・美容院など業務用途での需要も増えてきており、背景には近年の介護人材の人手不足もあり、外干し不要で短時間で乾燥できるガス衣類乾燥機への期待が高まっています。
 発売したのは、乾燥容量8.0kgタイプと5.0kgタイプの2機種です。

リンナイ、業務用ガス衣類乾燥機をモデルチェンジ

液石小委、経産省が2020年度施策打ち出す

次期保安対策指針、2021年度から行動開始

 経済産業省の産業構造審議会・液化石油ガス小委員会は3月4日、新型コロナウィルス対策のため書面審議方式で行われ、経産省から「事故発生」「保安対策指針への取り組み、「立入検査の実施」状況などの報告と、「保安対策指針」「立入検査」の2020年度方針、さらに「次期保安対策指針」の策定方針が提示されました。

 「次期保安対策指針」は2021年から向こう10年間の保安行動計画。2019年3月開催の液石小委での検討結果を受け、2020年度は基軸の確認や現状分析、向こう10年間の社会環境の変化と想定リスクを検討のうえ、策定の基本的方向と行動計画目標、行動計画指標、そしてアクションプランの主要項目を検討。今秋には計画のドラフト案を審議し、2021年3月の液石小委で決めたい考えです。

 行動指標では2030年度時点での死亡者・負傷者数を、全体、販売形態別(体積、質量)、起因者別(一般消費者等・事業者、その他)、場所別(住宅、業務用施設、その他)に分けて掲げ、その達成に向けたアクションプランを推進していくことにしています。

2019年の事故発生状況…死亡者ゼロ、B級事故1件

  • 事故発生件数 198件となり前年より13件減少。ただし、直近3年平均(182件)と比較すると多い。
  • 死亡者数 0人で、前年から1人減少。2016年、2017年も死亡者数は0人。
  • 負傷者数 31人で、前年より15人減少し、液石法公布の1967年以降の最少人数。
  • 重大な事故(B級事故) 前年と同数の1件で、質量販売に係るものであった。質量販売事故は全体で6件発生し、負傷者数は11人。発生数の割合(3.0%)と比較して負傷者数の割合(35.5%)は高い。
  • CO中毒事故 前年の7件から大幅に減少し0件。液石法公布の1967年以降初めて。
  • 原因者別 他工事事業者が58件(29.3%)で最大要因となった。
  • 発生場所・発生箇所 住宅が6割を超え、発生箇所では配管(消費設備)、供給管(供給設備)が全体の48.0%と従来同様に大きな割合を占めた。

2020年度保安対策指針における新規項目…消費先容器の流出防止など追加

供給管・配管の事故防止対策(下記の「(エ)」を追加)

(エ)供給管・配管の工事を行う際は、締付トルクの管理を行い、工事後は法令に則り気密試験・漏えい試験を確実に実施すること。トルク管理にはトルクレンチを使用することが望ましい。また、シールテープとシール剤を併用すると、低トルクでもねじ込み過ぎとなるおそれがあるので注意すること。

自然災害対策(「(1)」に下記を追記、「(4)」を追加)

(1)…略…「災害対策マニュアル」(2019年9月改訂)を踏まえ…特に、各地方公共団体(自治体)が発表するハザードマップを確認・把握し、津波、河川氾濫等による浸水、水害の恐れがある地域にある消費者世帯には、大規模水害による容器の流出防止に備えた対策を重点的に講じること。

(4)災害発生後のLPガス供給の早期復旧復興に備え、販売事業者等は予め顧客情報、設備情報、LPガス保安に関する情報を、クラウド等を活用するなどして情報の保全に努めること。

2020年度立入検査の重点事項…前年の指導実績など踏まえ11事項

 2019年度の指導内容の実績と事故の特徴を踏まえ、次に掲げる事項を重点的に確認する。うち、④⑧⑪は指摘が0件(省所管)だったが、近年の事故の特徴から引き続き重点的に確認する。

  1. 保安業務に係る委託業務の内容
  2. 保安業務の実施状況
  3. 緊急時対応の体制
  4. 他工事対策等の周知状況
  5. 書面の交付状況
  6. 貯蔵施設等に係る基準適合義務等の遵守状況
  7. 供給設備に係る基準適合義務の遵守状況
  8. 燃焼器等の消費設備調査の実施状況
  9. 業務主任者の職務の実施状況
  10. 販売事業者等が備える帳簿への記載状況
  11. 質量販売における基準の適合状況

液石小委、LPWA活用して「スマート保安」

経産省、点検調査例示基準等の見直し検討へ

 3月4日開催の液石小委ではさらに、「地方分権改革に関する提案への対応」「一般家庭容器の流出対策」「液石法手続の電子申請」「保安規制の整合化」、そして最近の環境変化を踏まえた課題として、新しい安全技術の活用推進に向けた「スマート保安」への考え方が示されました。

 「スマート保安」は、2019年12月開催の産構審保安・消費生活用製品安全分科会で、近年の人材不足等にも対応する狙いから、産業保安グループ全体で着手していく方向性が了承されています。LPガス分野では「点検調査基準項目のいくつかはLPWAの普及・活用で高度・効率的に維持できる可能性がある」(経産省)ことから、今後その安全性を検証のうえ、点検調査例示基準等の見直しに着手していく考えです。

地方分権改革に関する提案への対応(経産省)…2020年度中に方向性

 地方分権改革推進本部の閣議決定を受け、液石法に係る都道府県から政令指定都市への事務・権限の移譲を、その是非も含め、今夏にヒアリングを行ったうえで、2020年度中に液石小委で方向性を検討する。

一般家庭容器の流出対策…固定方法など安全策検討

 「保安対策指針での要請」に加え、「情報収集の迅速化」「流出容器の回収体制整備」「さらなる流出防止対策の検討」を進める。さらなる流出防止対策としては、浸水を想定した容器の固定方法や容器流出防止等水害に対する安全対策を検討していく。

液石法手続の電子申請…利用促進を周知

 2020年1月6日から運用開始し、2月末時点で98件が活用。今後利用促進に向けて周知していく。

保安規制の整合化…「離隔距離」「付属設備(3トン未満)」実施へ

 「火気取扱設備との離隔距離」と「付属設備(バルク貯槽3トン未満)」について整合化を行う(2019年11月12日開催の液石小委で了承済み)。

全L協、新型コロナ問題でLPガス販売業界の対応を相次いで通知

「感染防止対策のあり方」「講習期間の延長」「料金滞納への対応」

 新型コロナウイルス感染症問題を受け、(一社)全国LPガス協会は、地方LPガス協会などに、LPガス販売事業者における感染防止対策のあり方、液石法などに基づく講習期間の延長、消費者の料金滞納への対応(同19日付け)について相次いで通知し、会員事業者に周知徹底するよう求めています。

新型コロナウイルス対策の徹底(3月5日付け)

 地方LPガス協会やLPガス販売事業者、スタンド事業者に向け、配送やメーター検針、保安点検・調查時などにおけるマスクの着用、接客前・後のアルコール消毒、法定点検調査拒否の「調査拒否」扱いなどを示した「新型コロナウイルス感染防止対策」を通知しました。通知のポイントは次の通り。

  • 保安業務の万全を期すとともに、配送やメーター検針、保安点検・調查時などのマスク着用、接客前・後のアルコール消毒を徹底する。
  • 感染のおそれを理由に消費者が消費設備調査を拒否した場合、「調査拒否」として扱い、その旨を記録に残す。
  • 当該事業所などで感染者が発生した場合は、当面の業務停止や消毒などの適切な措置を講じた後に業務を再開する。
  • 事業所の業務を停止した場合は、速やかに地方協会に報告する。
詳しくはこちら

PDF「全L協_新型コロナ_防止対策」      

液石法等に基づく講習期間の延長(同18日付け)

 液石法、特監法、高圧法関連の「講習期間の延長」が同17日付けで公布・施行されたことを受け、地方LPガス協会などに通知しました。

  • 「液石法関連の業務主任者講習、充てん作業者再講習、液化石油ガス設備士再講習、「特監法関連のガス消費機器設置監督者再講習、「高圧法関連の保安係員・保安主任者講習、保安企画推進員講習はともに、受講させなければならない期間(または受講しなければならない期間)が令和2年3月31に終了する者は、「1年間」延長となる。
  • ただし、業務主任者講習、保安係員・保安主任者講習、保安企画推進員講習を、選任の日から6カ月以内に受講しなければならない者のうち、令和2年2月1日から6月30日までに受講期間が終了する者は、「6カ月間」延長となる。
詳しくはこちら

PDF「全L協_新型コロナ_講習期間」      

料金延滞に係る供給停止の柔軟な対応(同19日付け)

 資源エネルギー庁石油流通課から、同18日付けで要請があったことから周知しました。流通課文書は「現下の景気悪化への懸念が高まる状況を踏まえ、LPガス販売事業者におかれては、料金延滞の場合の供給停止について 需要家の状況に応じて柔軟に対応を行うことを要請いたします」としています。

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PDF「全L協_新型コロナ_料金滞納」      

大阪ガス、発電効率55%の「typeS」新製品を4月発売

 大阪ガスは2月25日、アイシン精機、京セラ、ノーリツ、パーパス、リンナイと共同で、家庭用固体酸化物形燃料電池「エネファームtypeS」の新製品を開発し、4月から発売すると発表しました。

本体の大幅な小型化による設置性も向上

大阪ガス、発電効率55%の「typeS」新製品を4月発売  typeSは大阪ガス、アイシン精機、京セラの3社とトヨタ自動車が開発した技術をベースに商品化しており、停電中も発電して電気が使える「停電時発電継続機能」もラインアップしています。

 今回の新製品は、世界最高の発電効率55%を達成するとともに、本体の大幅な小型化により設置性を向上。また、操作リモコンにスマートフォンの専用アプリと連動させて使える便利なスイッチを追加し、IoTサービスも拡充しています。

2020年3月

GHP出荷台数、学校空調の進展で3割も増加

 HPコンソーシアムがまとめた「GHP出荷統計」によると、学校空調(公立小中学校教室)の進展にともない、2019年(1~12月)の総出荷数は37,628台となり、前年を35%も上回りました。うち、LPガス仕様機は8,088台で36%増、都市ガス仕様機は29,540台で34%増。馬力ベースでは、734,514馬力となって43%増を達成。うちLPガス仕様機は157,033馬力で46%増、都市ガス仕様機は577,482馬力で43%増となりました。

追い込み受け、今年1月出荷は8割アップ

 学校空調は2019年度(2019年4月~2020年3月)中には9割以上の整備が終了する見込みです。2020年1月出荷数は2,557台で80%増(うちLPガス仕様機:540台で130%増)、馬力ベースでは50,809馬力で98%増(うちLPガス仕様機:11,287馬力で171%増)へと追い込みが進んでいます。

2019年GHP出荷実績(GHPコンソーシアムまとめ)

容量別台数 LPガス 都市ガス 合計
3~5馬力
(前年比)
178
(126%)
1,123
(109%)
1,301
(111%)
6~10馬力
(前年比)
1,056
(112%)
3,479
(111%)
4,535
(111%)
11~30馬力
(前年比)
6,854
(142%)
24,938
(140%)
31,972
(140%)
合計
(前年比)
8,088
(136%)
29,540
(134%)
37,628
(135%)
馬力・kW LPガス 都市ガス 合計
馬力
(前年比)
157,033
(146%)
577,482
(143%)
734,514
(143%)
kW
(前年比)
441,450
(146%)
1,324,565
(143%)
2,066,016
(144%)

省エネと節電を実現する次世代GHP「XAIR Ⅲ」発売

 東京ガス、大阪ガス、東邦ガスの都市ガス3社は2月4日、アイシン精機、パナソニック、ヤンマーエネルギーシステムと共同で開発した「GHP XAIR(エグゼア)Ⅲ」を、4月から順次発売すると発表しました。今後、事務所ビル、商業施設、学校、病院、工場など幅広いユーザーに提案・販売していく方針です。

消費効率10%向上、厳冬・酷暑下でも運転継続、省スペース化

省エネと節電を実現する次世代GHP「XAIR Ⅲ」発売  エグゼアⅢは、社会的ニーズである「省エネと節電の実現」と「気候変動への対応」を見据え、EHPの1/10以下という低消費電力を維持しながら、更なる省エネ化、機能性向上を目的として開発が進められました。

 従来機に比べて、①エネルギー消費効率を約10%向上させた(全機種、APFp22.09以上)、②厳しい気象条件下(酷暑、厳寒、積雪時)でも冷暖房運転が継続できる、さらに③設置スペース・質量を低減して設置性の向上を実現したことが大きな特徴。ラインナップ(標準機・リニューアル機・組合せ機)は、メーカー3社とも、16馬力(45kW)相当、20馬力(56kW)相当、25馬力(71kW)相当、30馬力(85kW)相当の4機種となっています。

バルク貯槽生産数、3年連続で増加、2019年は+14.3%増

 (一社)日本溶接容器工業会がまとめた「LPガス溶接容器・バルク貯槽等生産実績」によれば、2019年のバルク貯槽の生産数は14,459基となり、前年より14.3%増加しました。「20年対応」での早め発注と、国土強靭化・学校空調の進展を受けた伸長とみられ、増加は2017年の+9.2%増、2018年の17.9%増に続き3年連続。

溶接容器も前年比15.1%増

 バルク貯槽の容量別生産数は、1,000kg未満が5,511基(前年比37.5%増)、500kg未満が4,127基(同3.2%増)、300kg未満が4,192基(同5.8%増)で、この3種で全体の95.6%を占めています。
 一方、溶接容器の生産数はLPガス用が1,843,250本で前年比15.1%増、自動車用が14,108基で同2.1%増となりました。

「ゼロベースで事業再構築を図るとき」「増販なき繁栄”を目指そう」

 NPO法人LPガス災害対応コンソーシアムは2月6日、東京・東京国際フォーラムで「2020年オープンセミナー」を開催しました。この中で、資源エネルギー庁石油流通課企画官の谷浩氏は、「LPガス業界はゼロベースで事業再構築を図るときにきている」「避難所への空調導入提案はLPガス業界の社会的役割である」と強調。田島島裕之理事長は自社エリア内の避難所実態の把握など「防災拠点たるLPガス各社が実践すべき5つの取り組み」を提唱。さらに、津田維一副理事は「社会貢献とビジネスの両立を目指す“増販なき繁栄”」を呼びかけました。

災害対応コンソ、「第6回オープンセミナー」を開催

 今回のセミナーは、新型コロナウィルスによる感染が、中国・武漢から国内、さらに日本など世界へと拡大しつつある中での開催となったことから、参加者全員は、エチケットとして、アルコール消毒とマスク着用が求められました。

 廣瀬直之副理事の開催あいさつのあと、講演として①「LPガス産業の課題について(講師:資源エネルギー庁石油流通課企画官・谷浩氏)、②「お客様にGHP導入メリットをお伝えするめに(公立学校教室・体育館用GHP作成ソフト)」(同:石油化学新聞社GAS21編集委員・土屋明氏)、③「災害時避難所等でLPガス事業者ができること」(同:田島裕之理事長)、④「2019年度コンソーシアム災害対応合同演習に関する報告」(同:コンサルタント・吉原敏仁氏)があり、津田維一副理事が閉会あいさつを行いました。

 2019年の合同演習は、被災地での配車のあり方をテーマに実施しました。2020年はこれを踏まえて、基本的な仕組みは踏襲しつつ、地図の活用では被災後の道路状況や配車時の問題点が実感できるよう、また仮想時計による「時間の流れ」が目標管理や状況の変化の把握に役立つよう工夫する考え。

 また、「円滑な共助に向けて企業間のメール連絡方法を標準化するとともに、必ずしもコンサルタントがいなくても、音声入りのガイドに従って演習ができるよう、2時間程度のビデオを制作。広く提供していく」ともアピールしました。

講師等の発言要旨

廣瀬副理事、「基本は不測の事態に平時から備え、事業の継続を図ること」

 当コンソーシアムは東日本大震災を教訓に始まり、今年のオープンセミナーは6回目となる。目的はLPガス各社の災害対応力を高めること。東日本大震災のあとも、地震や豪雨、大型台風など大きな自然災害に見舞われているし、今年も新型コロナウィルスがパンデミックの脅威となっている。だから、我々はいろんな災害を想定しなければならないが、基本は不測の事態に平時から備えておき、いかに事業の継続を図るかにある。参加各社の災害対応力のアップにつながる意義あるセミナーとなれば幸いである。

谷氏、「ゼロベースで見直し再構築を」「“GHP+非常用発電”提案は社会的責務」

 LPガガスを取り巻く環境変化として、LPガス国内需要の減少傾向(家庭業務用の年600万トン割れ)、輸入先の変化(今や米国が7割)、価格の透明化・取引の適正化(料金公表率9割強に)、脱炭素化(ZEHの普及促進)などがある。LPガス業界はこうした流れを見据えて、いまの事業、常識をゼロベースで組み立て直すべきときにきている。特に、次世代型住宅の普及に合わせた再生エネなど他エネルギーとの共生や、衣類乾燥機の設置などによるファンづくりが求められていると思う。

 LPガスは災害に強い分散型エネルギーであり、劣化せず、軒下在庫もある。このため、国としても避難所となる小中学校へGHP導入を支援しており、自衛的備蓄の推進に向け、2020年度予算要求では補正予算分などを含め9.6億円増の41.1億円を組んだ。自然災害の多発化を踏まえ、GHPのほか、非常用発電機の設置を補助要件に加えた。

 避難所となる体育館への空調設置は現状1%強しかないが、社会政策上“必須”となっている。皆さんには、提案活動が社会的役割であると自覚し、各自治体に積極的に強力に働きかけていただきたい。

土屋氏、「EHPは災害時対応できない。GHPの優位性をしっかりアピールしたい」

 大災害が発生したとき、小中学校の体育館が避難所となるが、現状はほとんど暖冷房設備が整っておらず、設置促進が急がれている。このため、GHPコンソーアムでは、LPガス事業者の取り組みを支援する狙いで、誰もが簡単に作れるよう、「GHP提案書作成ソフト」(公立学校・体育館用)を制作した。

 EHPは電気が遮断されたら活用できないので、もともと災害対応は困難。これに対し、個別分散型のLPガスは、自立型GHPや非常用発電機とセットで設置すれば、電気が途絶しても空調できる。

 たとえば体育館空調を、床面積:600㎡、空調容量:60馬力(室外機=30馬力×2台、室内機=天吊り5馬力×12台)、LPガス㎥単価:350円で試算すると、イニシャルコストはEHPよりやや高いが、ランニングコストが大幅に割安となるので、トータルコストでは投資回収年数の大きな違いが出る。このメリットを具体的に示し、導入促進に結びつけてほしい。

田島理事長、「まずは避難所の実態つかみ、自社拠点の災害対応力整備を」

 災害に強いLPガスを導入してもらうには、導入費用、メンテナンス、平時管理の採算性など多くの障害や課題があるが、第一歩を踏み出さないことには何も始まらない。まずは自社フィールド内にある避難所の実態・実情をきちんと把握すべきである。特に課題となるのは、生活用水とトイレ不足、電源確保であり、それを踏まえて自社拠点で災害対応力を整備、それらの学習を生かして積極的に提案していくことが大切である。

 各社個別で対応できないことは、当コンソーシアムのように共助で乗り切っていくべきである。「災害前にできること」として、次の5つ取り組みを提唱したい。

  1. 自社拠点から半径5~10 km内の避難所の地図を作成する。
    →避難所数:東京都内2,964カ所、全国40,000カ所超。
  2. 自社拠点の防災体制を整備する。
    →整えるべき設備・備品:電源、トイレ、食料、飲料水、生活用水、トイレ洗浄水、リネン、タオルなど。
  3. 非常時に向けた在庫の若干の積み増し。
    →衣類乾燥機、ガスコンロ、給湯器。
  4. “発電機提案”を実践する。
    →提案活動を通じて、避難所となる施設内の設備を理解・学習する。
  5. 日ごろの防災・BCP演習の実施。
    →ハード・ソフト両面にける防災体制の確立。

吉原氏、「円滑な共助に向け、メール連絡方法の標準化や簡易な訓練ビデオを制作」

 2014年以来の合同訓練で災害時の流れはおおむね把握でき、限られた資源の管理はできるようになった。6年目となる2019年の合同演習は、これまで判断・対応能力が未検証だった被災地での配車のあり方をテーマを演習した。25千分の1相応の詳細地図を利用し、被災時における道路状況とそれを踏まえた配車の指示を、スライド形式で情報提供を受ける中で検証。45~50分を1コマとし、予め設定した優先顧客への訪問、スポット依頼への対応、他社との連携といった業務目標を、発災から4日間までの行程を疑似体験した。

 この演習結果を受け、今後の合同演習では基本的な仕組みは踏襲しつつ内容を充実させていきたい。地図の活用では、被災後の道路状況や配車時の問題点が実感できるよう、さらに工夫を加えていきたいし、スライドに示した仮想時計を利用し、演習内での「時間の流れ」を目標管理や状況の変化の把握に役立つよう工夫していきたい。

 さらに、円滑な共助に向け、企業間のメール連絡方法を標準化し、依頼の要点や対応の可否、対応のための条件など必要な情報が正確のやり取りできるよう工夫していく。必ずしもコンサルタントが参加しなくても、音声入りのガイドに従って演習ができるよう、2時間程度のビデオにまとめ広く提供していくことも考えたい。

津田副理事、「社会貢献とビジネスを両立させる“増販なき繁栄”目指そう」

 新型コロナウィルス問題で、セミナーを延期すべきとの意見もあったが、こういうときだからこそ開催することになった。こちら側からは、なかなか見慣れないすごい光景となっている。SARSのころの訪日中国人は45万人だったが、昨年は953万人にもなっている。グローバル化で、当時とは比べ物にならないほどの脅威になっている。今後、健康被害に加え、サプライチェーンへの影響が出てくるだろう。

 当コンソーシアムはBCP対策をメインに活動しているが、災害は地震や津波、大雨、台風だけでなく、パンデミックもある。遠い外国で起きていることでも、原料調達の途絶や為替相場へ波及など、我々の経営環境に大きな影響が出てくる。新型コロナウィルス問題はそれに対する準備、点検のいい機会ではないか。パンデミックは従業員の問題だけではないことを再認識しておくべきだ。

 一方、パンデミックや自然災害は一過性であったり、周期的であるが、我々がいま直面している「脱炭素」は、不可逆的であり、今後こうしたすう勢が強まり、化石燃料への風当たりがどんどん強くなる。「とにかくガスを使ってください。温かいですよ、涼しいですよ といった一辺倒の営業行為を続けていくと非常に苦しいことになる。

 今日はテーマに挙がった非常用発電機に対する業界の反応は鈍い。最大の理由はガスを使わないからだ。災害が起きない限り売り上げが立たない。だがそこで、我々には発想の転換が必要になってくる。

 ガスをたくさん使わないのにガス会社に利益が入ってくる。そうした有り難い商品の一つがLPガス発電機ではないか。これからの主流は1,000万円とか、2,000万円といったものを商業施設なり、高層マンションなりに設置して、人々の命を守っていく。水道、空調、エレベーター、こうした電力、動力を我々がどうやって支えていくか。こうした発想への転換ができれば大きなビジネスチャンスとなる。

 だから、当コンソーシアムとしては今後、社会貢献とビジネスの両立を目指す“増販なき繁栄”へのお役立ちを追求し、シンクタンク的な機能を果たせればいいかなと思う。そうした取り組みを前進させるためにも、新会員を絶賛募集中である。合同演習も各社のレベル別に実施できるよう工夫しているので、“増販なき繁栄”を目指す仲間として情報、ノウハウを共有していきたい。

川重、8.4㎥型LPG燃料LPG運搬船を受注

 川崎重工は2月10日、シンガポールのクミアイ・ナビゲーション・プライベート・ リミテッドと、84,000㎥型LPG燃料LPG運搬船1隻の造船契約を締結したと公表しました。同社からはLPG燃料LPG運搬船の1番船を受注しており、本船はそれに続く2番船。今後、坂出工場で建造し、2022年に竣工予定。

1番船「CRYSTAL ANGEL」は引き渡し

省エネと節電を実現する次世代GHP「XAIR Ⅲ」発売

LPG運搬船「CRYSTAL ANGEL」

 LPGを燃料にすることで、燃料油使用時に比べ、排気ガス中の硫黄酸化物(SOx)や二酸化炭素などの排出量を大幅に削減。これにより2020年1月から強化されたSOx排出規制に対応するとともに、段階的に規制が強化されている二酸化炭素排出量規制には、2022年にさらに強化されるEEDIフェーズ3に適応しています。また、上甲板にLPG燃料タンクを装備することで、貨物とは別に燃料用のLPGを積載できます。LPG燃料タンクはカーゴタンクと配管で接続されているため、必要に応じてカーゴタンクからLPGを注ぎ足すことが可能となっています。

 なお、1番船である82,200㎥型LPG運搬船「CRYSTAL ANGEL」(クリスタル・エンジェル)は同日に引き渡されました。本船は、同社がこれまでに引き渡した61隻目のLLPG運搬船にあたります。

2020年2月

Siセンサーコンロ」出荷台数累計が4,000万台を突破!

 2008年から販売が開始された「Siセンサーコンロ」の出荷台数が2019年11月末で累計4,000万台を突破したと(一社)日本ガス石油機器工業会(JGKA)が2019年12月20日に公表しました。Siセンサーコンロの普及とともに火災件数が減少し、2017年にはピーク時の半数以下になりました。

高い安全性と利便性の実現により火災件数の減少に貢献

 Siセンサーコンロは、安心(Safety)、便利(Support)、笑顔(Smile)を約束する、賢い(Intelligent)センサーを搭載したコンロで、それぞれの頭文字である「S」と「i」を組み合わせてネーミングされました。
 全ての火口に調理油過熱防止装置、立ち消え安全装置、消し忘れ消火機能といった安全機能を装備。これにより、非常に高い安全性と利便性を実現し、コンロを原因とする火災件数の減少に貢献しています。

グリルの安全・便利機能も標準化、HPで魅力をアピール中

 こうしたコンロの安全対策・高機能化に続き、2008年4月以降はグリルへの消し忘れ消火機能、2012年11月以降はさらに炎あふれ防止機能または過熱防止装置のいずれかが標準化され、グリルについても安全高度化も進んでいます。
 JGKAでは現在、Siセンサーコンロへの“安心替え”を提案するとともに、安全性や省エネ性はもちろん、お掃除楽チン!時短調理・同時調理など、どんどん増え進化している便利機能の魅力を紹介する特設サイトを開設しています。

■ 安心替え↓
http://www.jgka.or.jp/gasusekiyu_riyou/flyer/pdf/anshingae_stopkonrokasai.pdf

■ 最新のガスコンロの魅力↓
http://www.jgka.or.jp/torikae_kounyuu/introduction/saishin_konro/index.html

*消防庁「消防白書より

トップランナー制度に電気自動車を追加

 「エネルギーの使用の合理化等に関する法律施行令」の一部を改正する政令が1月21日に閣議決定され、エネルギー消費性能等の向上を促すトップランナー制度の「乗用自動車」に「電気自動車」が追加されます。施行は2020年4月1日。

現在はガソリン、軽油、LPガス車

 国土交通省・経済産業省の燃費規制に関する審議会が、2019年6月25日にまとめた報告書で「電気自動車等を規制の対象に含めるべきとされたことを受け、トップランナー制度に追加するもの。現在は、ガソリン、軽油、LPガスを燃料とする自動車が対象となっています。

エネルギー需給実績、最終エネルギー消費は2.9%減少

 経済産業省・資源エネルギー庁がまとめた2018年度の「エネルギー需給実績」(速報)によれば、最終エネルギー消費は前年度比2.9%減少し、うち石油は4.1%、電力と石炭はともに2.0%、都市ガスは1.7%、熱は1.1%の減少となりました。

家庭部門、前年度厳冬から暖冬で大幅に減少

 家庭部門は、暖冬の影響から厳冬であった2017年度に比べて大幅に減少。企業・事業所他部門は、経済活動が緩やかに拡大したものの、鉄鋼やエチレンの生産量の減少や省エネの進展等により減少しました。最終消費を部門別に見ると、企業・事業所他が2.3%(うち製造業は2.4%)、運輸が1.2%、家庭が7.8%減と、主要全部門で減少しました 。電力消費は、家庭は4.6%減、企業・事業所他は1.0%減。

エネルギー源別最終エネルギー消費

2020年度LPガス関係予算案、燃料備蓄推進9.6億円増

 経済産業省は2019年12月20日、2020年度予算案・2019年度補正予算案を公表しました。総額は373.7億円で、燃料備蓄推進では、自然災害による長期停電を踏まえ、災害バルクに加えて自家発電機、またLPガススタンドへの発電機の導入支援が盛り込まれました。

流通(カッコ内は2018年度第2次補正と2019年度当初予算の合計額)

● 災害等対応能力等の強化
・災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金:41.1億円(31.5億円)

● 取引適正化、流通合理化の推進7.5億円(7.5億円)
・販売事業者指導支援事業:0.8億円(0.8億円)
・地域防災対応体制整備支援事業:1.6億円(1.6億円)
・構造改善推進事業:5.1億円(5.1億円)

● 備蓄体制の強化325.2億円(356.4億円)
・管理委託費:103.0億円(103.0億円)
・国債整理基金特別会計への繰入:194.0億円(223.0億円)
・その他:28.2億円(30.4億円)

保安(同)

・石油精製事業総合保安対策・石油ガス総合保安対策:5.6億円(6.5億円)

2020年1月

全L協、2020年はGHPなど4重点活動を推進

秋元会長、「販売業界ビジョンの実現」にまい進

 (一社)全国LPガス協会の秋元耕一郎会長は、「2020年の年頭所感」で、「昨年頻発した自然災害は今なお影を落としたままだが、こうした中、国の国土強靭化基本計画でLPガスが“エネルギー供給の最後の砦”として地位を確立したことは意義深い。多くの自治体でGHPを採用する小中学校が増えている」としたうえで、2020年の重点活動として4事業を掲げ、販売業界ビジョン「もっと広がるLPガス」の実現にまい進すると表明しました。

 重点4事業は「GHP提案活動の推進」「『LPガス快適生活向上運動』の仕上げ」「料金情報の積極的な提供」、そしてLPG車普及に向けた「自立型LPガススタンド認定制度の設立」です。

GHP提案活動の推進

 昨年、日本LPガス協会との連名で全国の市町村長や市町村教育員会、防災担当部署にGHP導入事例などをまとめたパンフレットを配布して、公立小中学校への導入検討を呼びかけた。この結果、数多くの自治体で採用する小中学校が増えている。引き続き提案活動を推進していく。

「LPガス快適生活向上運動」の仕上げ

 保安の確保は、お客様との信頼関係を築くための重要な礎である。「LPガス快適生活向上運動」は今年が最終年となる。「重大事故ゼロ・CO中毒事故ゼロ」を全国目標として、引き続き全力で取り組んでいく。

料金情報の積極的な提供

 取引の適正化に向けては、「LPガス販売指針」を徹底し、料金情報の積極的な提供に取り組んでいく。これにより、LPガスをクリーンで環境にやさしく、そして豊かなガスライフを実現するエネルギーとし、お客様に積極的に選んでいただけるようにしていきたい。

自立型LPガススタンド認定制度の設立

 LPガス自動車は市場の縮小傾向が続いているが、BCP対応や環境負荷低減などの観点から、ハイブリッド車を含めた技術革新や需要面でのポテンシャルに大きな期待が寄せられている。新たに発足させた「自立型LPガススタンドの認定制度」を通じて、災害時にも活躍するLPガス自動車の普及促進に努めていく。

全L協、12月中旬から「自立型スタンド」認定申請を受け付け

 (一社)全国LPガス協会は、災害などで停電しても操業できる「自立型LPガススタンド」の認定制度をスタートさせ、2019年12月中旬から申請の受け付けを開始しました。防災力を備えたLPガススタンドの認知度を高めるとともに、災害に強いLPガスとLPガス自動車の普及拡大を図るのが狙い。

認定は3タイプ(完全自立型・標準自立型・準自立型)

 認定を得るには、①停電時に操業可能な発電機と発電機の燃料を確保(住民拠点SSの活用も可)、②発電機として平時同様に操業できる(完全自立型)、ローリー受け入れ時に払い出し不可(標準自立型)、払い出し可能(準自立型)なものを装備、③平時の定期点検と年1回以上の停電時操業訓練を実施-の3要件が必要となります。
認定スタンドには、認定証とともに、名刺などに貼付してPRできる認定ロゴマークが提供されます。

全L協調べ、91.9%が「料金公表」と回答

 (一社)全国LPガス協会が2019年12月初旬に明らかにした「ガス料金公表の実施状況調査」(2019年10月現在)によれば、回答した17,869事業者(回収率85.1%)の91.9%が「公表している」とし、公表方法はホームページが17.4%、店頭が77.5%、両方が5.1%でした。今後とも調査を継続する予定です。

業務主任者等選任(解任)届書の電子提出が可能に

 経済産業省(産業保安)の電子申請ポータルサイト「保安ネット」の運用がはじまり、1月から液石法やガス事業法に基づく手続きがインターネットを利用して提出できるようになりました。保安ネットを利用するには、事前にGビズIDのアカウントが必要となります(詳しくは→https://gbiz-id.go.jp/top/)。

電子届け出が可能な手続き

●液石法関係
・業務主任者等選任(解任)届書
●ガス事業法関係:
・毎年のガス事故(ガス小売事業者、一般ガス導管事業者、特定ガス導管事業者、ガス製造事業者)
・導管改修実施状況(ガス小売事業者、一般ガス導管事業者、特定ガス導管事業者、ガス製造事業者)
・旧簡易ガス事業者の導管改修実施状況
・毎年の消費機器の調査結果

法14条書面等のオンライン利用による交付

 経済産業省は2019年11月25日、法14条書面のオンライン利用による交付(電磁的方法による提供)を可能にする液石法省令改正案をパブリックコメントに付しました。意見受付締切は同12月24日。交付にあたっては、相手方の承諾が必要となります(液石法施行規則<2019年12月26日改正>)。

食品衛生責任者講習会でCO中毒事故防止を啓発

 業務用厨房でのCO中毒事故の防止に向け、(公社)日本食品衛生協会が実施する「食品衛生責任者講習会」でCO中毒事故防止を啓発するとともに、(一社)全国LPガス協会と(一社)日本ガス協会が共同制作したチラシ「飲食店や食品工場などでガス機器を使われている皆様へ」を配布することになりました。

12万部を制作・配布

 全L協、ガス協会が、経済産業省のサポートも受けつつ、業務用施設におけるCO中毒事故防止活動の一環として進めてきたもので、日本食品衛生協会は全国に700カ所の支部・支所を有しています。配布予定のチラシは12万部。

全L協、容器流出防止策の再徹底を要請

 (一社)全国LPガス協会は2019年12月10日、都道府県LPガス協会を通じて、全国のLPガス事業者に「充填所等におけるLPガス容器流出防止対策の再徹底」を文書で要請しました。豪雨、台風などによる容器流出が2018年、2019年ともに目立ち、日本LPガス団体協議会「LPガス容器置場における容器転落・転倒及び流出防止措置指針」(2018年10月改定)が必ずしも徹底されていない現状が明らかになったためです。

完了目標を「2020年6月まで」

 経済産業省(産業保安)も徹底を要請しています。全L協は、各事業者が行う対応措置の完了目標を「2020年6月まで」としています。