エネルギー業界ニュース

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2022年7月 動画で見る「ニュースダイジェスト音声版 2022年07月」はこちらから>>>

2021年度販売量、家業用は2.7%増、自動車用は3.6%減

 日本LPガス協会がこのほどまとめたLPガス需給「2021年度の概況」によれば、部門別販売量(LPガス元売段階、電力用を除く)は、プロパンが10,521千トン(前年度比102.3%)で微増、ブタンが2,601千トン(97.8%)でやや減少となり、全体では13,122千トン(101.4%)のほぼ横ばいでした。うち、家庭業務用は7,353千トン(102.7%)に増え、自動車用は369千トン(96.4%)へとさらに減少しました。

輸入先はアメリカ66.7%、カナダ12.7%

 一方、輸入量は10,138千トン(99.8%)で、うちアメリカが6,757千トン(99.2%)で66.7%を占め、次いでカナダが1,284千トン(125.3%)で12.7%となりました。

  • 部門別販売量 家庭業務用:7,253,413トン(前年度比102.7%)、工業用:2,522,839トン(98.4%)、自動車用:368,675トン(96.4%)、都市ガス用:1,436,892トン(118.8%)化学原料用:1,439,978トン(88.3%)、合計:13,121,797トン(101.4%)
  • 輸入量 中東:1,051,299トン(83.1%)、アメリカ:6,757,197トン(99.2%)、オーストラリア:854,852トン(97.0%)、東ティモール:189,703トン(019.6%)、インドネシア:506トン、カナダ:1,284,455トン(125.3%)、合計:10,138,012トン(99.8%)

2021年度 部門別販売量(日本LPガス協会まとめ)

2021年度 部門別販売量(日本LPガス協会まとめ)

今夏(7月)の電力予備率、東北・東京・中部エリアは3.1%

 政府は6月7日、足元の電力需給の厳しさを受けて、5年ぶりに電力需給に関する検討会合を開催し、「2022年度電力需給に関する総合対策」を決定しました。それによれば、2022年度夏季は7月に東北・東京・中部エリアで予備率3.1%と非常に厳しく、冬季はさらに1~2月に全7エリアで安定供給に必要な3%を確保できず、特に東京エリアは予備率がマイナスに陥る厳しい見通しにあります。

消費者向けには節電目標を設定しない「節電・省エネキャンペーン」徹底

 このため、政府は今後、供給対策、需要対策、そして構造的対策を講じていきます。今夏、消費者向けには特に節電目標を設定しない「節電・省エネキャンペーン」を徹底していく予定です。

2022年度の電力需給の厳しい背景

  • 近年、脱炭素の流れの中で、再エネの導入拡大にともなう火力発電所の稼働率低下により休廃止が増加。また、今年3月の福島県沖地震による稼働停止の長期化も懸念される。
  • 一方で、これまでに再稼働した原子力発電所は計10基にとどまり、太陽光をはじめとする再エネの導入が進んでいるものの、特に冬季は需給ひっ迫時の供給力が減少している。

今後の総合的な対策

供給対策

電源募集(kW公募)の実施による休止電源の稼働/追加的な燃料調達募集(kWh公募)の実施による予備的な燃料の確保/発電所の計画外停止の未然防止等の要請/再エネ、原子力等の非化石電源の最大限の活用/発電事業者への供給命令による安定供給の確保

需要対策

節電・省エネキャンペーンの推進/産業界、自治体等と連携した節電対策体制の構築/対価支払型のディマンド・リスポンス(DR)の普及拡大/需給ひっ迫警報等の国からの節電要請の高度化/使用制限令の検討、セーフティネットとしての計画停電の準備

構造的対策

容量市場の着実な運用、災害等に備えた予備電源の確保/燃料の調達・管理の強化/脱炭素電源等への新規投資促進策の具体化/揚水発電の維持・強化、蓄電池等の分散型電源の活用、地域間連系線の整備

猛暑・厳寒時の需要に対する予備率

改正液石法が5月20日公布、2023年4月に権限委譲

 都道府県知事の事務・権限を指定都市の長に移譲する液石法の一部改正案は第208回通常国会で可決・成立し、5月20日に公布されました。委譲する権限は、販売事業の登録、保安機関の認定、貯蔵施設の設置許可など。2023年4月1日から施行されます。

全ての新築住宅・非住宅に「省エネ基準」適合を義務付け

 2050年カーボンニュートラル(CN)の実現に向け、建築物の省エネ化や木材利用の促進を図る建築物省エネ法改正案(「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の改正案」)は第208回通常国会で6月13日に可決・成立しました。全ての新築住宅・非住宅に省エネ基準適合を義務付けるとともに、トップランナー制度を拡充し、ZEH・ZEB水準に誘導。また、太陽光発電の一般化も強力に推し進めるもので、2025年度以降に施行されます。

建築物省エネ法の改正概要

省エネ対策の加速

省エネ性能の底上げ・より高い省エネ性能への誘導
  • 全ての新築住宅・非住宅に省エネ基準適合を義務付け
    *現在は対象が中大規模の非住宅に限られているが、十分な準備期間を設けたうえで「新築住宅」「非住宅」にも、断熱材厚さ85mmの外壁、透明複層ガラスの窓といった省エネ基準を義務付ける。
  • トップランナー制度(大手事業者による段階的な性能向上)の拡充
    *制度を拡充し、例えば(東京の場合)、断熱材厚さ105mmの外壁、Low-E複層ガラスの窓といったZEH・ZEB水準に誘導する。
  • 販売・賃貸時における省エネ性能表示の推進
ストックの省エネ改修や再エネ設備の導入促進
  • 住宅の省エネ改修に対する住宅金融支援機構による低利融資制度を創設
  • 市町村が定める再エネ利用促進区域内について、建築士から建築主へ再エネ設備の導入効果の説明義務を導入
  • 省エネ改修や再エネ設備の導入に支障となる高さ制限等の合理化

木材利用の促進

防火規制の合理化
  • 大規模建築物について、大断面材を活用した建築物全体の木造化や、防火区画を活用した部分的な木造化を可能とする
    *高い耐火性能の壁・床での区画により延焼を抑制する
  • 防火規制上、別棟扱いを認め、低層部分の木造化を可能に
構造規制の合理化
  • 二級建築士でも行える簡易な構造計算で建築可能な3階建て木造建築物の範囲の拡大等 *高さ13m以下を16m以下へと拡大

その他

省エネ基準等に係る適合性チェックの仕組みを整備 等

リンナイ、家庭用給湯器で世界初の「水素100%燃焼」に成功

 リンナイは5月30日、家庭用給湯器で世界初となる「水素100%燃焼」の技術開発に成功した、と公表しました。水素100%を家庭用エネルギーに利用する準備段階に入ったオーストラリアで、今年末ごろから実証実験を開始する予定です。

爆発の危険性」「不安定な燃焼」などクリア

 発表によれば、CO2排出ゼロのクリーンな燃料・水素の燃焼で、課題とされていた爆発の危険性や不安定な燃焼などを、ガス機器の開発で蓄積した燃焼技術や流体制御技術を駆使してクリアしました。同社はこれを皮切りに、「世界の水素インフラ普及に合わせた水素給湯器の量産化に向け、さらなる技術確立と信頼性アップを進めていく」としています。

開発の背景と過程 「CO2を排出しない商品の開発」は社会的責務

  • リンナイは2021年11月、カーボンニュートラル(CN)への取り組みを「RIM2050」として発表した。全世界で地球温暖化への危機感が高まり、脱炭素社会への動きが加速している中、当社は化石燃料を主とした家庭用機器を取り扱う企業として、CNへの責務を感じている。
  • CO2排出削減への取り組みで、商品使用時に排出されるCO2が95%と圧倒的に多く、現在も普及活動をしている高効率給湯器などの省エネ商品の先には、「CO2を排出しない商品の開発」が大きな目標となる。そこで、水素エネルギーを燃焼してお湯を沸かす給湯器の開発を進めてきた。
  • 水素を確実に燃焼するには課題も多く、特に「爆発の危険性」や「燃焼の安定性」などもクリアしなければならない。2020年で創業100年を迎える歴史で培った燃焼や、空気・燃料制御技術、長い経験を活かし、使用条件がより厳しい家庭内の用途で、このほど水素100%給湯器の開発に至った。
  • 日本をはじめとした世界の家庭用給湯器は、現在ガスや電気が主流であり、水素燃焼給湯器の利用は水素インフラの普及が前提となる。リンナイは、世界の水素インフラ普及に合わせた水素給湯器の量産化に向け、さらなる技術確立と信頼性アップを進めていく。

全L協、2022年度重点事業として保安確保と“三本の矢”推進

新会長に山田耕司氏(大分県協会長)

 (一社)全国LPガス協会は6月9日、東京・港区の第一ホテル東京で2022年度定時総会を開き、任期満了にともなう役員改選(理事・幹事)を行い、総会後の理事会で新会長に山田耕司氏(大分県協会長)、副会長に5氏(再任2氏、新任3氏)を選任しました。山田新会長は、就任あいさつで「秋元耕一郎前会長が取り組んできた構造改革を継承し、活動基盤の強化を図る。ご協力をお願いしたい」と述べました。
 2022年度の重点事業は、「保安確保の充実」と「“三本の矢”の推進」。うち、カーボンニュートラル(CN)対応では、LPガス機器によるCO2削減効果の見える化(先行事例の調査・分析・情報提供)とJ-クレジットの情報提供・周知にも取り組む方針です。

執行部体制(県協会等、「新」は新任)

会長:山田耕司氏(大分、新)/副会長:葛西信二氏(青森)、菅井裕人氏(新潟、新)、澤田栄一氏(岐阜、新)、坂西学氏(ミツウロコヴェッセル)、廣田博清氏(岩谷産業、新)

2022年度重点事業

  • 保安確保の充実:LPガス安心サポート推進事業の継続実施(2年目)
  • 【三本の矢:その1】究極のライフラインLPガス:公共施設へのLPガス機器の常設・常用の拡大、災害にも強いLPガスの普及拡大
  • 【三本の矢:その2】進化するLPガス:2050年CN移行までにおけるCO2削減可能なガス機器の推奨・普及・情報提供
  • 【三本の矢:その3】人を育むLPガス:こどもたちへの火育・食育

「無償配管・無償貸与問題懇談会」で法曹・学術者が意見交換

 (一財)LPガス振興センターは5月31日、都内で第1回「無償配管・無償貸与問題懇談会」を開催しました。無償配管・無償貸与の是正に向けた取り組みの経緯と、最近の裁判例の分析結果を紹介のうえ、法曹・学術関係者間で意見交換が行われました。近年の司法判断が消費者重視におかれ、事業者敗訴が相次ぐ中、業界慣行の是正と料金の透明化、消費者説明のあり方(消費者契約法、液石法)について新たな方向性を探るのが狙いで、事業者3氏なども加えた次回(6月27日開催)で取りまとめる予定。資源エネルギー庁流通課はこれを受け、新たな施策を打ち出したい考えです。

エネ庁流通課、次回取りまとめを受け新たな施策へ

 第1回会合に出席したのは、弁護士の須藤希祥氏(長島・大野・常松法律事務所<裁判例を分析>)、高山俊吉氏(高山法律事務所)、松山正一氏(松山・野尻法律事務所)、国士館大学教授の渡邉昭成氏で、同センターの嘉村潤専務理事の司会で進められました。

配布資料:裁判例分析の視点(主要な論点ごとの判断の傾向)

事業者の配管・機器等の所有権の有無
  • 解約時に配管・機器等を売却する旨の契約に基づく請求を行う場合、その所有権が認められなければ当該売買契約は原始的不能となる。
  • 配管等の附合や機器の即時取得等により所有権が否定されることがある。
利益調整合意という解釈の可否
  • 所有権を否定された場合でも、上記売買契約が利益調整合意であると解釈された場合には請求が認容され得る。
償金請求(民法第248条)の可否
  • 配管等が建物に附合したと認められる場合、民法第248条に基づく償金請求が認められる場合がある。ただし、その相手方は建設会社であり、建物所有者ではないと判示するものがある。
消費者契約法の適用の可否
  • 契約の成立が認められても、これが実質的には解約料の定めであるとして消費者契約法第9条1号が適用された場合、契約解除にともない当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超える部分は無効となる。

同:裁判例分析の結果(中間報告)

  • チェックできた裁判例110件中、事業者勝訴・一部勝訴は20件で、残り90件は敗訴。
  • 判決件数が増えた2018年以降、特に敗訴率が高くなっている。
  • 消費者契約法第9条1号(平均的な損害額を超えるもの)が適用された事例は34件で、うち勝訴は2件だけ。一方、消契法が適用されず敗訴した事例も相当数ある。

2022年6月 動画で見る「ニュースダイジェスト音声版 2022年06月」はこちらから>>>

屋外で移動して使用される消費設備への質量販売、「30分ルール」を除外へ

 経済産業省(ガス安全対策室)は4月23日、電子政府の総合窓口「e-Gov」で、屋外で移動して使用される消費設備における「30分ルール」の除外について意見を公募しました(5月23日に終了)。液石法では、保安機関に、緊急時には一般消費者等の供給設備・消費設備に原則として30分以内に到着できる保安体制を確保するよう求めています(30分ルール)が、質量販売されたLPガスをキャンピングカーなどで利用するケースが増えていることから、緊急時には一般消費者等が自らが対応するよう見直すもの。

講習修了と事業者確認が条件、消費者自らが緊急対応

 改正案では、①LPガスを消費する一般消費者等がガス安全に係る一定の知識や技量に関する講習を修了し、②緊急時に所要の措置を自ら行うことを、販売契約を締結した販売事業者の確認を受けた場合、「30分ルール」から除くとしています。

保安業務に係る技術的能力の基準等の細目を定める告示等の改正案(第2条<資格者の数>、一・二略、下線が改正部分)

三 前二号に定めるもののほか、緊急時対応にあっては次に掲げる要件に適合するものとする。
イ[略]
ロ 保安業務に係る一般消費者等の供給設備及び消費設備には原則として三十分以内に到着し、所要の措置を行うことができる体到制を確保すること。ただし、液化石油ガス販売事業者が規則第十六条第十三号ただし書の規定に基づき質量により販売した液化石油ガスを屋外において移動して使用される消費設備により消費する一般消費者等であって、緊急時対応に関する講習の課程修了し、かつ、緊急時に所要の措置を自ら行うことについて、当該液化石油ガス販売事業者の確認を受けたものの消費設備については、この限りでない。

エネ需要・CO2排出、2020年度はコロナで大幅減少

 経済産業省が4月15日にまとめた2020年度の「エネルギー需給実績」(確報)によれば、新型コロナによる人流抑制、生産減少により、最終エネルギー消費は前年度6.7%減となり、うち石炭は14.7%減、都市ガスは8.8%減、石油は7.1%減、電力は1.5%減といずれも減少しました。これにともない、エネルギー起源のCO2排出量も9.7億トンへと5.9%減少。2013年度比では7年連続減少となり、10億トン台を割り込みました。

部門別動向 家庭用だけ消費は4.8%、CO2は4.5%増加

  • エネルギー需要 家庭部門は新型コロナで在宅時間が増えたことから+4.8%増加。ほかは企業・事業所他が8.0%減(うち製造業は9.7%減)、運輸が人流抑制・生産活動落ち込みで10.3%減少。
  • エネルギー起源CO2排出量 運輸が10.2%減、企業・事業所他が6.9%減。一方で、家庭だけは4.5%増えた。

グリーンLPG、2030年度に年1,000トン

 NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)は、合成燃料や持続可能な航空燃料などの社会実装を目指した技術開発「グリーンイノベーション基金事業」で、「グリーンLPG」については実施先を古河電気工業、事業期間を2030年度までの9年間とし、2030年度に年間1,000トン製造する技術を実証・完成させる計画です。革新的プロセスとして「ラムネ触媒」の活用が予定されています。

革新的プロセスに古河電工「ラムネ触媒」

 NEDOは4月19日に、グリーンイノベーション基金事業の一環で進める「CO2等を用いた燃料製造技術開発プロジェクト」(予算総額1,145億円)の概要を公表しました。同プロジェクトでは、産業や運輸、家庭などの分野で電化・水素エネルギーへの代替が難しく、ガソリンや航空燃料、メタン、LPGの化石燃料を継続的に利用しなければならないニーズに対応できる技術開発と、その社会実装を推進します。
 実施テーマは、液体燃料(輸送用燃料)で合成燃料と持続可能な航空燃料(SAF)、気体燃料(産業用・家庭用)で合成メタンとグリーンLPGです。

グリーンLPGの研究開発「革新的触媒・プロセスによるグリーンLPG合成技術の開発・実証」

目的・概要

  • 海外からLPGを調達する業界構造から、国内でグリーンLPGを製造するグリーンLPG製造業を創出するため、生成率50 C-mol%以上となるグリーンLPG合成技術を確立する。
  • その後、グリーンLPGを年間1,000トン製造する技術の実証を2030年に完了させる。同技術をライセンスなども含めて広く展開し、CN社会と国内の持続可能なエネルギー供給に貢献していく。

実施体制

古河電気工業

事業期間

2022年度~2030年度(9年間)

事業規模など

事業規模:約53億円、支援規模:約36億円(インセンティブ額を含む)、補助率など:9/10→2/3→1/2(インセンティブ率10%)

2020年度の家庭部門CO2排出、LPガスは5.9%

 環境省が明らかにした2020年度の「家庭部門のCO2排出実態統計調査」によれば、世帯当たりの年間エネルギー消費量は新型コロナによる巣ごもりと低気温で32.4GJとなり、前年度より6.9増加しました。これにともない年間CO2排出量は2.88t-CO2となり、5.9%増えました。これらのうち、LPガスのエネルギー消費量は2.8GJで、増加は0.1GJ、CO2排出量は0.17 t-CO2で、増加は0.01 t-CO2とわずかにとどまりました。LPガスのCO2排出量は全体の5.9%。

調査結果のポイント(エネルギー別)

  • 世帯あたり年間エネルギー消費量(2019年度→2020年度、GJ) 電気:14.6→15.3(構成比47.2%) 都市ガス:7.8→8.5(26.2%)、LPガス:2.7→2.8(8.6%) 灯油:5.3→5.7(17.6%) 合計30.3→32.4(100.0%)*構成比は四捨五入により数字が合いません。
  • 世帯あたり年間CO2排出量(同、t-CO2) 電気:1.80→1.88(構成比65.3%) 都市ガス:0.40→0.44(15.3%)、LPガス:0.16→0.17(5.9%) 灯油:0.36→0.39(13.5%) 合計2.72→2.88(100.0%)

太陽光発電買取価格、2022年度は2円下降し17円へ

 経済産業省は3月25日、調達価格等算定委員会の意見を踏まえ、再エネのFIT・FIP制度における2022年度以降の買取価格・賦課金単価等を公表しました。2022年度の住宅用太陽光発電の買取価格は17円で、前年度比2円の下降。賦課金は3.45円となり、月額897円(前年度比24円増)となりました。

太陽光発電

①住宅用太陽光発電(10kW未満、2021年度19円):2022年度17円、2023年度16円
②-1事業用太陽光発電(10kW以上50kW未満、同12円):2022年度12円、2023年度10円
②-2 同(50kW以上・入札対象外、同11円):2022年度11円、2023年度9.5円

賦課金単価(同3.36円/kWh)

2022年度3.45円 *電力使用量が月260kWhの需要家モデルで月額897円(前年度比+24円)、年額10,764円(+288円)

2022年5月 動画で見る「ニュースダイジェスト音声版 2022年05月」はこちらから>>>

2022~2026年度需要見通しは年率+0.8%で微増

 経済産業省・総合資源エネルギー調査会・石油市場動向調査ワーキンググループが3月30日に開催した第8回会合で、2022~2026年度石油製品需要見通し(液化石油ガス編)が了承されました。それによれば、総需要(電力用除く)は2021年度実績見込み12,608千トンに対し2026年度は13,145千トンになると想定。年率+0.8%の微増で推移しますが、うち家庭業務用は▲1.0%のマイナス成長となる見通しです。

家庭業務用は▲1.0%のマイナス成長、2022年度は微増

 2022年度の総需要は13,271千トン(2021年度実績見込み比+5.3%)が見込まれ、うち家庭業務用は平年並みの気温を想定し6,024千トン(+0.8%)の微増、自動車用は台数減少、燃費効率アップで518千トン(▲1.0%)へと減少が続く見込み。
 化学原料用はエチレン原料へのLPガス使用割合の増加で+20%超もの増加が見込まれる。

分野別見通し(2021年度→2026年度、(年率))

  • 家庭業務用:5,977千トン→5,694千トン(▲1.0%)
  • 工業用:2,623千トン→2,810千トン(+1.4%)
  • 都市ガス用:1,217千トン→1,521千トン(+4.6%)
  • 自動車用:523千トン→499千トン(▲0.9%)
  • 化学原料用:2,268千トン→2,821千トン(+2.9%)
  • 合計:12,608千トン→13,145千トン(+0.8%)

2022年度見通し(2021年度実績見込み比増減)

  • 家庭業務用:6,024千トン(+0.8%)
  • 工業用:2,749千トン(+4.8%)
  • 都市ガス用:1,244千トン(+2.2%)
  • 自動車用:518千トン(▲1.0%)
  • 化学原料用:2,736千トン(+20.6%)
  • 合計:13,271千トン(+5.3%)

火気距離の測定方法、障壁の設置方法を明文化へ

 経済産業省(ガス安全室)は4月12日、電子政府の総合窓口「e-Gov」上で、火気距離の測定方法、不燃性障壁の設置方法を明文化する「液石法・関係政省令の運用及び解釈」「例示基準」の一部改正案について意見公募を開始しました。期間は5月16日まで。

運用及び解釈案等のポイント

  • 火気との距離測定を、「容器(附属品及びスカートを含む)を立体的にとらえた外面」とする。バルク容器やバルク貯槽は安全弁の放出管は含まないものとする。
  • 距離は、容器の頂部から上方は直線距離、容器の頂部から下方は水平距離により測定する。
  • 不燃性の隔壁等で火気を遮る措置が適切に講じられた場合は、迂回水平距離をとる必要はない。
  • スチール製等の簡易な容器庫や容器を囲うように設置された不燃性の隔壁は、例示基準「漏えいガス滞留防止のための構造又は措置」を参考に適切な開口部を設ける。
  • 【例:LPガス容器】

    例:LPガス容器
  • 【例:バルク貯槽】

    例:バルク貯槽

詳しくはこちら

PDF「運用及び解釈について等の一部を改正する規程案」      

「災害対策マニュアル」を改訂、水害・雪害対策充実化

 経済産業省(ガス安全室)は4月7日、「LPガス災害対策マニュアル」を改訂したことを公表し、(一社)全国LPガス協会など関係団体に、会員事業者等に周知するよう要請しました。近年の自然災害の激甚化を踏まえ、水害等対策と雪害対策の記述を充実させるとともに、2021年6月18日改正の液化石油ガス法施行規則・例示基準への対応が図られています。最新版は経済産業省「LPガスの安全のサイト」に掲載されています。

雪害関係事故

 2022年1月から3月にかけ42件(速報値)発生。前年同期(24件)より大きく増加している。

雪害等事故対策

  • ハード対策(販売事業者等(供給設備)):①設備の保護/②損傷しにくい設備の設置/③漏えい防止機能付き設備の設置
  • ソフト対策(一般消費者):①雪下ろし/②速やかな排雪/③販売事業者等への連絡

全国消団連、料金透明化で関係省庁等に「抜本的対策」を要望

 (一社)全国消費者団体連絡会は3月17日、「住宅付属設備等に係るLPガス料金の不透明に対して抜本的な対策を講じるよう求める要請書」を国土交通省、資源エネルギー庁、消費者庁、公正取引委員会に提出し、省庁間の連携により解決するよう要望しました。

設備負担の明細、中途解約での不利益回避など3点求める

 要望書は、「取引適正化ガイドライン」の策定、賃貸集合住宅における入居前の料金情報提示、さらに今年2月22日の萩生田経産大臣会見(「解決すべき課題」と発言)を踏まえたうえで、次の3点を求めています。

  • 建築事業者および家主がLPガス事業者に、LPガス以外の住宅設備の費用負担・無償貸与を求める商慣行を停止させる施策を検討いただきたい。
  • LPガスの設備費負担料金の明細を明らかにするよう事業者に徹底いただきたい。
  • 問題のある商慣行で締結されたLPガス契約の中途解約で消費者が不利益とならない環境を求めます。

太陽光発電買取価格、2022年度は2円下降し17円へ

 経済産業省は3月25日、調達価格等算定委員会の意見を踏まえ、再エネのFIT・FIP制度における2022年度以降の買取価格・賦課金単価等を公表しました。2022年度の住宅用太陽光発電の買取価格は17円で、前年度比2円の下降。賦課金は3.45円となり、月額897円(前年度比24円増)となりました。

太陽光発電

①住宅用太陽光発電(10kW未満、2021年度19円):2022年度17円、2023年度16円
②-1事業用太陽光発電(10kW以上50kW未満、同12円):2022年度12円、2023年度10円
②-2 同(50kW以上・入札対象外、同11円):2022年度11円、2023年度9.5円

  • 賦課金単価(同3.36円/kWh):2022年度3.45円 *電力使用量が月260kWhの需要家モデルで月額897円(前年度比+24円)、年額10,764円(+288円)

知事の液石法事務・権限、指定都市に移譲へ

 液化石油ガス法の改正を含む「第12次地方分権一括法案」は3月4日に閣議決定されました。現在開会中の第208回通常国会に提出されます。液石法改正は、都道府県知事の事務・権限(販売事業の登録、保安機関の認定、貯蔵施設の設置許可等)を指定都市の長に移譲するもので、2023年4月1日施行が予定されています。

デメリット(改正前、LPガス事業者が液石法、高圧法両法の適用を受ける場合)

  1. 都道府県と指定都市は、それぞれが受け付けた申請等について情報共有を図る必要がある。また、事故対応の際に都度調整を要するなど事務負担となっている。
  2. 両法の適用を受ける事業者は、都道府県と指定都市双方で手続きが必要であり、利便性を欠く。

メリット(改正後)

  1. 指定都市が一体的に所管すれば、行政事務の効率化とLPガス保安の統一的な指導等が可能となる。
  2. 両法に係る窓口が一本化され、事業者の利便性向上が図られる。

【改正後の手続きと権限者】

改正後の手続きと権限者

*指定都市(「政令指定都市」ともいう):札幌市・仙台市・さいたま市・千葉市・横浜市・川崎市・相模原市・新潟市・静岡市・浜松市・名古屋市・京都市・大阪市・堺市・神戸市・岡山市・広島市・北九州市・福岡市・熊本市(計20市)

販売事業者数、昨年末で16,825者に、充てん設備も減少

 経済産業省(ガス安全室)が明らかにした2021年12月末のLPガス販売事業者数は16,825者となり、前年末に比べ345者減少しました。所管別では本省48者、産業保安監督部187者、都道府県16,590者。これらのうち、認定販売事業者は第一号が298者(前年末比33者増)、第二号が61者(30者増)。

  • 保安機関数 17,118者で、前年末比389者の減少。
  • 充てん事業者数 929者・2,490設備となり、前年末に比べ1者増えたものの、12設備減少した

2022年4月

東京ガス、東京ガスエネ・東京ガスLPGターミナル株式を岩谷産業に譲渡へ

2022年6月までに実行予定、株式譲渡後も従来の営業サービス体制は維持

 東京ガスは4月27日、同社の100%出資子会社である東京ガスLHDが保有する東京ガスエネルギーの株式全持分(発行済み株式の66.6%)と、東京ガスLPGターミナルの株式全持分(同49.0%)を岩谷産業に譲渡することで同社と合意し、株式売買契約を締結したと公表しました。株式譲渡は6月までに完了する予定です。

東京ガス、調達・卸・物販機能の連携強化でさまざまなシナジー効果期待できる

 東京ガスエネルギーは、1960年(昭和35年)の設立以来、関東・首都圏地域の消費者に、分散型エネルギーであるLPガスのトータルソリューションを提供してきました。
 近年は、スマートメーター化を推進するとともに、物流網の効率化も進め、持続可能な社会の実現に貢献しています。
 東京ガスは株式譲渡について、「東京ガスエネルギーが、LPガス事業を全国展開する岩谷産業グループに入ることで、両社の保有するガス調達機能や卸機能、物販機能の連携強化により、LPガスの安定供給はもとより、営業の効率化や物流の合理化、業務効率化などさまざまなシナジー効果が期待できる」(発表資料)と説明。
 東京ガスグループは今後とも、「国内外におけるガス体エネルギーの普及拡大の担い手として、最適な事業ポートフォリオの構成を目指しつつ、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していく」としています。
 株式譲渡は2022年6月までに実行されますが、譲渡後も従来の営業サービス体制に変更はないとしています。

年別事故件数及び死傷者数 年別事故件数及び死傷者数

GHP出荷、2021年はコロナ禍、部品調達難で2年連続の大幅減少

 (一社)日本冷凍空調工業会がまとめた2021年のGHP出荷実績によれば、出荷台数は25,746台となり、前年を▲16.9%下回りました。新型コロナ禍による営業機会の減少と部品調達の困難化によるとみられ、2020年の▲17.8%減に続き2年連続の大幅減少。

仕様別・容量別(GHPコンソーシアム調べ)

  • 仕様別
    LPガス仕様機は23.1%にあたる5,954台で前年比89.8%、都市ガス仕様機は76.9%にあたる16,112台で前年比81.2%。
  • 容量別
    LPガス仕様機は①3~5馬力98台(前年比77.8%)、②6~10馬力855台(94.1%)、③11~30馬力5,001台(89.4%)、都市ガス仕様機は①607台(69.7%)、②3,073台(90.4%)、③16.112台(80.1%)。

「液化石油ガス保安高度化2030」の初年度

2021年の消費者等事故、212件でやや増加

 経済産業省(ガス安全室)は、2月末現在で集計した2021年「LPガス一般消費者等事故」の概要を公表しました。2021年度から死亡1件未満、人身25件未満の実現に向けた「液化石油ガス保安高度化2030」がスタートしていますが、2021年1月~12月の事故総数は212件となり、前年より4件増えました。1月に秋田県内で死亡事故(死者1名、雪害)が発生した一方、傷者は20名となり、過去最低数を更新しました。

概要 秋田で雪害による死亡事故、傷者は過去最低数更新

  • 事故件数・死傷者数 212件起き、死者はB級事故(秋田県)による1名(前年1名)のみ。傷者は20名(29名)で、昨年実現した過去最低数を更新した。CO中毒事故は0件で、2019年以降0件が続いている。
  • 原因者別 一般消費者等起因(46件<前年39件>で「不適切な使用」が14件(前年5件)へ、販売事業者起因(38件<46件>)で「容器交換時の接続ミス等」が11件(8件)へ、その他事業者起因(79件<70件>)で「他工事事業者」が62件(54件へ、また「雪害」が19件(0件)へと増えた。
  • 発生場所・発生箇所別 発生場所は学校が2件(8件)に減少する一方で、共同住宅が68件(59件)へ増加。発生箇所別では供給設備が119件(110件)へ増え、消費設備では瞬間湯沸器が5件(1件)と目立った。
年別事故件数及び死傷者数

日団協、「LPガス読本のWEB版」を更新し公開

 日本LPガス団体協議会はこのほど、「LPガス読本」の改定(第6版、2021年3月実施)を受け、「LPガス読本のWEB版」を更新し公開しました。各章、各項目をPDFファイルとして、ダウンロードできます。

構成

  • 第1章:LPガスはクリーンエネルギー
  • 第2章:LPガスとスマートハウス
  • 第3章:様々な分野で利用されるLPガス
  • 第4章:世界に広がるLPG車
  • 第5章:災害にも強いLPガス
  • 第6章:安全・安心LPガス
  • 第7章:LPガスの安定供給
  • 第8章:エネルギー政策とLPガスの未来

詳しくはこちらから

「LPガス読本」

経産省、ガス管損傷防止を関係省庁に協力要請

 経済産業省(ガス安全室)は3月4日、「建設工事等におけるガス管損傷事故の防止」を周知するよう関係7省庁・機関に協力を要請するとともに、(一社)全国LPガス協会にも会員への徹底を要請しました。

建設工事等事業者への要請事項と要請先

  • 施工前に必ず、ガス管等についてLPガス販売事業者等に照会・確認する。ガス管を見つけた場合は必ずLPガス販売事業者等に連絡する。
  • 必要に応じて建設工事等の際に立ち会う。
  • (LPガスについては)供給管・配管の工事を行う際は、事故防止のため、外注先の特定液化石油ガス設備工事に係る届出、液化石油ガス設備士資格の有無及び再講習の受講状況を確認することにより適切に監督する。
  • 要請先 厚生労働省:建設安全対策室・水道課、国土交通省:建設市場整備課・建設業課・下水道事業課、警察庁交通規制課、(一社)全国登録教習機関協会

原油価格高騰緊急対策、タクシー事業者も支援

 国土交通省は3月4日、「原油価格高騰に関する関係閣僚会合」でまとまった「原油価格高騰に対する緊急対策」を公表しました。それによれば、LPガスの価格高騰による負担軽減のため、タクシー事業者に対する燃料価格高騰激変緩和対策事業が盛り込まれました。
 燃料油価格の激変緩和事業(資源エネルギー庁、令和3年度補正予算)に準じて支援を拡充します(令和3年度予備費で約9億円を措置)。

LPガス高騰の負担を軽減

 この緊急対策は、①エネ庁の燃料油価格の激変緩和事業の拡充(石油元売り事業者に対する支給上限を5円から25円に拡充)、②国土交通省関係の業種別対策、③その他国土交通省関連の対策、(クリーンエネ自動車の普及促進、コロナ感染症対応地方創生臨時交付金)を骨子とし、業種別対策としてはタクシー事業者への燃料価格高騰激変緩和対策事業、適正な運賃収受のための荷主等への周知・是正措置の実施、離島航空路に係る燃油価格高騰の影響緩和対策を進めます。

近年の環境変化受け、高圧ガス保安法など改正へ

 IoT等のテクノロジーの革新的進展、保安人材の不足、電力の供給構造の変化、災害の激甚化・頻発化、気候変動問題といった環境変化に合わせて産業保安規制体系を見直す「高圧ガス保安法等の一部を改正する法律案」が3月4日に閣議決定されました。開会中の第208回通常国会に提出されます。

改正案の概要(【高圧】は高圧ガス保安法、【ガス】はガス事業法、【電力】は電気事業法関係)

スマート保安の促進

  • 「テクノロジーを活用しつつ、自立的に高度な保安を確保できる事業者」について、安全確保を前提に、その保安確保能力に応じて保安規制に係る手続・検査のあり方を見直す。【高圧】【ガス】【電力】。

新たな保安上のリスク分野への対応/災害対策・レジリエンスの強化

  • 小規模な太陽光・風力発電設備を「小規模事業用電気工作物」と位置付け、技術基準への適合維持義務や基礎情報の届出・使用前の自己確認等の対象とする。【電力】
  • 一般ガス導管事業者に対し、災害時の事業者間の連携に関する計画の作成を義務付ける。【ガス】

カーボンニュートラル実現に向けた保安規制の整備

  • 高圧ガス保安法と道路運送車両法の両法が適用される燃料電池自動車等について、安全確保を前提に、高圧ガス保安法の適用を除外し、道路運送車両法に規制を一元化する。【高圧】
  • 国による風力発電設備の技術基準への適合性の確認に代え、技術的知見を有する民間の専門機関(「登録適合性確認機関」)が技術基準の適合性を確認する制度を設ける。【電力】

「こどもみらい住宅支援事業」がスタート

子育て/若者世帯の省エネ住宅取得を支援

 「省エネ性能を有する住宅」を新築、または購入した子育て世帯や若者夫婦世帯に、省エネ性能に応じて60万円から100万円、また現在の住宅を省エネ改修(リフォーム)した世帯には、工事内容などに応じて5万円から最大60万円を補助する「こどもみらい住宅支援事業」(国土交通省)が始まりました。申請手続きは工事施工者や販売事業者が代行し、一般消費者には事業者から補助金を還元する仕組みになっていますので、一般消費者に利用を呼びかけるとともに、申請に対応できるよう、まずは参加の登録(事業者登録)をお勧めします。

活用には、まず事業者自身が「参加登録」を

対象となる「子育て世代」「若者夫婦世帯」とは

 この事業は、人口が減少するなかでの子育てを支援するとともに、「2050年カーボンニュートラル」(2020年10月宣言)に向けた取り組みの一つとして、令和3年度補正予算(542億円)で設けられました。  ここで言う「子育て世帯」とは、申請時点で2003年4月2日以降生まれの子を持つ世帯、「若者夫婦世帯」とは、申請時点で夫婦であり、いずれかが1981年4月2日以降生まれである世帯を言います。
 次代を担う子育て世代や若者夫婦世帯が、省エネ性能を有する住宅を取得(新築・購入)しやすいよう、補助金を交付して負担を軽減するとともに、省エネ性能を有する住宅ストックを増やしていくことに大きな狙いがおかれています。

対象は「ZEH住宅」など、リフォームは8工事等

 「省エネ性能を有する住宅」として対象になる注文住宅と分譲住宅は、「2050年カーボンニュートラル」に貢献する住宅です。「ZEH住宅」(「ゼロエネ相当 は除外)、「高い省エネ性能等を有する住宅」(認定長期優良住宅/認定低炭素住宅/性能向上計画認定住宅)、それに「一定の省エネ性能を有する住宅」(断熱等性能等級4かつ一次エネルギー消費量等級4の性能を有する住宅)―の3住宅です。
 一方、「リフォーム」は8工事等が対象となりますが、①開口部の断熱、②外壁と屋根・天井または床の断熱改修、③エコ住宅設備の設置(太陽熱利用システム・節水型トイレ・高断熱浴槽・高効率給湯機・節湯水栓)のいずれかは必須となります。

補助金給付…登録を終えた「こどもみらい住宅事業者」が申請

 補助金交付の対象者は、①注文住宅の新築は建設主、②新築分譲住宅は購入者、③リフォームは工事発注者です。交付申請はいずれも、この事業に登録した「こどもみらい住宅事業者」が代行します。
 「こどもみらい住宅事業者」となれるのは、注文住宅なら工事請負契約を交わした建築事業者、新築分譲住宅購入なら不動産売買契約を交わした販売事業者(宅地建物取引業者、販売代理を含む)、リフォームなら工事請負契約を交わした施工業者です。
 このため、省エネ性能を有する住宅を新築する、販売する事業者、あるいはリフォームを手がける事業者は、この制度の利用を一般消費者に広く呼びかける一方で、自らが交付申請を代行できるよう「こどもみらい住宅事業者」に登録する必要があります。

*登録はこちらから↓
「こどもみらい住宅事業者登録用・統括アカウント発行依頼」
https://kodomo-mirai.mlit.go.jp/entry/

対象期間…今年10月末まで(執行状況による)

完了報告…戸建は来年5月末、共同住宅は2024年

 適用対象となる「契約期間」は、2021年11月26日から遅くとも2022年10月31日まで(予算の執行状況による)です。「工事着工」は事業者登録を終えて以降となりますが、「交付申請」は3月下旬から10月31日まで(予約は遅くとも9月30日まで<予算の執行状況による>)となります。
 また、「完了報告」は交付決定から戸建住宅なら2023年5月31日、共同住宅等(階数が10以下)なら2024年2月15日、同(階数が11以上)なら2024年12月31日までが期限となります。

省エネ住宅:60~100万円、省エネ改修:5~60万円補助

 補助金の交付額は、各住宅の現状価格を踏まえて、「ZEH住宅」が100万円、「高い省エネ性能等を有する住宅」が80万円、「一定の省エネ性能を有する住宅」は60万円に設定されています。  リフォームの場合は、工事内容などにより1戸あたり5万円から30万円まで(全体の補助額が合計5万円以上になる場合が対象)。ただし、子育て世帯や若者夫婦世帯が自らの居住住宅に行う場合や、工事発注者が自ら居住するために購入した既存住宅に行う場合は、1戸あたりの上限額が最大60万円までと、よりメリットが得られるようになっています。

詳しくは、こちらからアクセスを

※画像をクリックすると、pdfが開きます。

  • こどもみらい住宅支援事業リーフレット1
  • こどもみらい住宅支援事業リーフレット2
  • こどもみらい住宅支援事業リーフレット3

液石小委、「安全高度化計画2030」初年度を検証

「その他」起因事故数(死亡、傷者)など6項目未達

 経済産業省・産業構造審議会液化石油ガス小委員会の第16回会合が3月14日に開かれ、関係当事者による協働を掲げて2021年度からスタートした「液化石油ガス安全高度化計画2030」への取り組みが、経産省(ガス安全室)、(一社)全国LPガス協会、高圧ガス保安協会(KHK)、(一社)日本LPガス供給機器工業会(JLIA)、ガス警報器工業会から報告されました。次いで、事故発生状況、立入検査の実施状況と2022年度の重点ポイントが報告・提示されるとともに、液石法、高圧ガス保安法の改正案概要が示されました。

「安全高度化計画2030」全L協は2022年度も3活動に注力

 安全高度化目標(18項目)に対し、2121年は「その他」起因事故数(死者、傷者)など6項目が未達成となった。全L協は引き続き2022年度も、大事故になりやすい業務用消費先への①換気警報器の普及、②ガス警報器連動遮断の推進、そして③軒先容器の二重掛け―の3活動に重点的に取り組むと表明した。

液石法・高圧法改正案 液石法改正は地方都市への権限移譲

 液石法改正案は、都道府県知事の事務・権限(販売事業の登録、保安機関の認定、貯蔵施設の設置許可等)を指定都市の長に移譲するもの。また、高圧法改正案はスマート保安に向けた「認定高度保安実施事業者制度」の創設など。いずれも3月4日に閣議決定を終えており、今国会に上程される。液石法改正は2023年4月1日施行の予定。

事故発生状況と「安全高度化計画2030」への取り組み

2021年の事故発生状況

  • 発生件数は212件で、前年比14件の増加。増加は雪害事故が19件発生(2020年は0件)したことによる。
  • 死亡者は1人(雪害事故)。負傷者は20人で、液石法公布の1967年以降最少となった。CO中毒事故は0件。
  • 原因者別では「他工事事業者」が62件(29.3%)発生し、過去(2019年28.6%、2020年27.1%)と比較すると最も高い割合となった。

経産省

CO中毒事故連絡会議、関係省庁等への要請/住宅塗装工事等での注意喚起/業務用オーブンレンジ等事故調査・分析(立ち消え安全装置の重要性を確認し普及促進)/飲食関係団体に効果的な周知方法をヒアリング/業務用換気警報器の重要性を周知/保安業務の適切な実施を注意喚起/建設工事等でのガス管損傷事故防止で協力要請

経産省

全L協 安心サポート推進運動を実施/消費者起因事故対策(業務用換気警報器設置促進、業務用施設ガス警報器連動遮断の推進)/販売事業者起因事故対策(機器の期限管理)/自然災害対策(軒先容器の二重掛け等)/雪害事故防止対策/保安基盤の強化(LPWA設置など)

KHK

福島県・秋田県で発生した爆発火災事故への対応と周知/安全委員会による消費者・販売事業者等への周知・啓発など

JLIA

ガス栓誤開放の周知(交換促進)/ガス栓カバーの出荷統計作成(普及促進)/ガス放出防止型高圧ホースへの全面切り替え/有効な雪害対策の周知/ガス放出防止型単段調整器の普及促進(出荷統計作成)

警報器工業会

業務用施設事故(郡山市)を受け、警報器とメーターとの連動促進を強化/地方協会・七液協等講習会等へ講師派遣等(ガス警報器の有効性周知)

経産省、住宅塗装工事でのCO中毒事故防止を国交省に協力要請

 経済産業省(ガス安全室)は3月4日、国土交通省(建設市場整備課)に、「住宅塗装工事等でのガス機器の給気・排気部の閉塞による一酸化炭素中毒事故の防止」を周知するよう協力を依頼しました。
 また、同日付けで(一社)全国LPガス協会などにも会員に徹底するよう要請しました。

「無償配管・貸付配管は消費者トラブルの原因」

萩生田大臣、会見で「解決すべき課題」と回答

 昨年暮れから一般紙(朝日新聞)が、賃貸集合住宅などにおける商慣習(貸付配管・無償配管)を取り上げ、LPガス販売事業者が入居者など消費者に割高なガス料金や解約費用を求める事例があることをたびたび報道していますが、萩生田光一経済産業大臣は、2月22日の閣議後の記者会見で、記者(同)の質問に「解約時に配管代を請求されたり、毎月の料金が高額になったりするなど、消費者トラブルの原因になっている。解決すべき課題であると認識している」と答え、新たな対応を求められていることを明らかにしました。

経産省、消費者庁・国土交通省と連携し“新たな対応”へ

 萩生田大臣は、これまでに①料金に設備費用が含まれる場合は、その費用を明確にする(2017年)、②国土交通省と連携し、消費者が賃貸集合住宅に入居する前に料金情報を提供する(2021年)など、業界と協力しながら解決に向けた取り組みを進めた、と説明。「私の地元(東京都八王子市)でも類似の相談を受けたことがある」とも述べました。
 そのうえで、「(新築ならともかく)何年も使っているのに、償却しないまま次の方にも負担が乗っかるのはおかしな請求だと思う」とし、「さらなる料金の透明化や取引の適正化に向けて、業界団体や事業者から意見を聞き、消費者庁や国土交通省など関係省庁とも連携しながら、何が一番良いかしっかり考えていきたい」と答えました。

立ち入り、2022年度は「保安業務」「帳簿」を詳細検査

 経済産業省(ガス安全室)は、液石小委の第16回会合で、2022年度「立入検査の重点事項」として11項目を提示しました。2021年度における指導内容と事故の特徴を踏まえて設定。うち「②保安業務の実施状況」と「⑩帳簿への記載状況」は、近年の立入検査で不適切な事例(点検・調査、緊急時連絡・対応等)や不十分な記載が見られたことから、詳細に確認する方針です。

2022年度の重点事項

①保安業務に係る委託業務の内容、②保安業務の実施状況、③緊急時対応の体制、④他工事対策等の周知状況、⑤書面の交付状況、⑥貯蔵施設等に係る基準適合義務等の遵守状況、⑦供給設備に係る基準適合義務の遵守状況、⑧燃焼器等の消費設備調査の実施状況、⑨業務主任者の職務の実施状況、⑩販売事業者等が備える帳簿への記載状況、⑪質量販売における基準の適合状況

認定事業者は62者増え358者に

 経産省(ガス安全室)が液石小委の第16回会合で提示した「認定LPガス販売事業者リスト」によれば、2021年12月末現在で、ゴールド保安認定事業者(第一号)は298者、保安認定事業者(第二号)は60者となり、合計358者に増えた。1年前(2020年12月)に比べ、第一号は33者、第二号は29者、合計62者の増加。

2022年3月

「無償配管・貸付配管は消費者トラブルの原因」

萩生田大臣、会見で「解決すべき課題」と回答

 昨年暮れから一般紙(朝日新聞)が、賃貸集合住宅などにおける商慣習(貸付配管・無償配管)を取り上げ、LPガス販売事業者が入居者など消費者に割高なガス料金や解約費用を求める事例があることをたびたび報道していますが、萩生田光一経済産業大臣は、2月22日の閣議後の記者会見で、記者(同)の質問に「解約時に配管代を請求されたり、毎月の料金が高額になったりするなど、消費者トラブルの原因になっている。解決すべき課題であると認識している」と答え、新たな対応を求められていることを明らかにしました。

経産省、消費者庁・国土交通省と連携し“新たな対応”へ

 萩生田大臣は、これまでに①料金に設備費用が含まれる場合は、その費用を明確にする(2017年)、②国土交通省と連携し、消費者が賃貸集合住宅に入居する前に料金情報を提供する(2021年)など、業界と協力しながら解決に向けた取り組みを進めた、と説明。「私の地元(東京都八王子市)でも類似の相談を受けたことがある」とも述べました。
 そのうえで、「(新築ならともかく)何年も使っているのに、償却しないまま次の方にも負担が乗っかるのはおかしな請求だと思う」とし、「さらなる料金の透明化や取引の適正化に向けて、業界団体や事業者から意見を聞き、消費者庁や国土交通省など関係省庁とも連携しながら、何が一番良いかしっかり考えていきたい」と答えました。

萩生田大臣2022年2月22日・閣議後会見の動画(YouTube)

開始から12分40秒ごろから
この質問と回答

2021年の容器生産数は前年比3.2%増、バルク貯槽生産数は9.3%増

 (一社)日本溶接容器工業会がまとめた「溶接容器・バルク貯槽の生産状況によれば、2021年のLPガス溶接容器生産数は1,879,021本となり、前年より3.2%増えました。一方、バルク貯槽の生産数(海外生産分を含む)は15,391基となって、9.3%増えました。

バルク貯槽生産数、再び増加に転じる

 LPガス溶接容器のうち、アルミ製容器は1.9%にあたる36,302本でした。また、自動車用容器は9,184本で3.0%増えました。
 バルク貯槽の生産数は2017年~2019年と3年連続で増えましたが、2020年は97.4%へと低下。2021年は再び増加に転じました。

  • 溶接容器の内訳(カッコ内は前年比) 10kg以下:60,105本(111.2%)、20kg以下:730,270本(108.7%)、50kg以下:1,088,534(99.5%)、500kg以下:112本(61.5%)
  • バルク貯槽の内訳(同) 150kg以下:606基(96.0%)、200kg以下:215基(286.7%)、300kg以下:4,355基(110.8%)、500kg以下:4,588基(107.8%)、1,000kg以下:5,627基(108.4%)

CO2等を用いた燃料製造技術、グリーンLPガスは2030年度生成率50%とし商用化増

 経済産業省は1月20日、グリーンイノベーション基金を用いて、向こう10年間支援する「CO2等を用いた燃料製造技術開発」プロジェクトの内容をまとめた「研究開発・社会実装計画」を策定しました。①合成燃料、②持続可能な航空燃料(SAF)、③合成メタン、④グリーンLPガスについて技術開発・実証を実施。グリーンLPガスは、水素と一酸化炭素からメタノール、ジメチルエーテル経由で合成される、化石燃料によらないLPガス(グリーンLPガス)の合成技術を確立し、2030年度までに生成率を50%とし商用化を目指すとしています。

経済産業省、コロナ禍での業界・各社BCP策定状況を公表

 経済産業省は1月28日、コロナ禍における事業継続に向けたBCPの策定状況をまとめました。1月21日開催の「コロナ禍における事業継続に向けた萩生田大臣と経済団体とのテレビ会議」、同24日の各経済団体宛て要請「コロナ禍における事業継続に向けた取り組みの強化について(要請)」を踏まえ、各事業者などから27日までに回答があった「BCP策定状況」をまとめたもの。電気、都市ガス・熱供給、水道業、製造業を中心に127者が回答しており、LPガス関係は日本LPガス協会、リンナイ、ノーリツなど。

詳しくはこちら

PDF「コロナ禍における事業継続に向けたBCPの策定状況(1月27日時点、127者)」      

トランジション・ファイナンスに関するロードマップ、「グリーンLPガス」も策定

 経済産業省は2月4日、脱炭素化に向けたトランジション・ファイナンスに関する電力、ガス、石油分野のロードマップをまとめました。LPガスについては、石油からの燃料転換、配送合理化によるCO2削減、グリーンLPガスの2030年商用化・2050年全量グリーンLPガス化を提示。社会実装に向けては①一般のLPガスと混合して供給する、②グリーンLPガスを一般のLPガスと差別化して販売する、2つの方向性を示したうえで、「グリーンLPガスの生産技術が確立し事業リスクが低下すれば、LPガス関連会社や産業用ガス製造会社等が生産に参入し、製造・販売に取り組む可能性もある。これにより、製造原価が高くとも、流通中間コストがなくなるため、一般のLPガスと価格競争できる可能性がある」としています。

「流通中間コストがなくなれば、一般のLPガスと価格競争できる」

 「2050年カーボンニュートラルの実現」には、すでに脱炭素の水準にある再生エネなどに加えて、CO2多排出産業が着実に脱炭素化に移行していく取り組みに資金供給を促進していくこと(トランジション・ファイナンス)が重要であるとして、環境省、金融庁と共同して2021年5月に「クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針」を策定。これを受けて、CO2多排出産業の具体的な方向性を示すため、「ロードマップ策定検討会」で検討を進めており、電力、ガス、石油分野のロードマップは先般の鉄鋼、化学に続くもの。今後、紙・パルプ、セメントも策定します。

現在のLPガスのサプライチェーン

新「省エネガイドライン」、4月から施行

「増エネを促しかねない表現」は回避を

 経済産業省・エネルギー小売事業者の省エネガイドライン検討会は、2月4日に開催した2021年度第3回会合で、3月に改訂し4月から施行する「エネルギー小売事業者の省エネガイドライン」案について検討しました。エネルギー供給事業者のお客様への省エネ情報の提供状況を評価する「省エネコミュニケーション・ランキング制度」を本格的に運用するとともに、エネルギー小売事業者による省エネ製品・サービスの提供に関連する内容を追加することが大きなポイント。

「エネ消費の合理化」「他家庭との比較」情報を追加

 この省エネガイドラインは、全ての電気・都市ガス・LPガス小売事業者に努力義務を求めており、小売契約件数が30万件超の事業者については取り組みを「公表」(努力義務)するよう求めています。
 省エネ製品・サービスの提供での追加事項は、可能な範囲で「一般消費者が行うエネルギーの使用の合理化に資する情報を提供すること」(毎月のエネルギー使用量の前年同月値の情報の提供など5項目)と、「他の家庭とのエネルギー使用量の比較等に関する情報を提供すること。
 省エネ製品・サービスを検討・提供する際には、①料金メニューの充実、②増エネを促しかねない表現の回避、③一般消費者に省エネ行動を促す省エネ製品・サービスの充実、④情報セキュリティと個人情報への配慮を求めており、「増エネを促しかねない表現」としては「使いたい放題プラン」「使えば使うほど節約を実感」などを挙げ、代替表現を例示しています。

省エネ表現の例と代替表現の例 省エネ表現の例と代替表現の例

浸水想定区域での容器流出防止措置、Q&Aと周知チラシを作成

 水害などの多発化・激甚化にともなうLPガス容器流出事故を防止するため、液石法規則が改正され(施行:2021年12月1日)、洪水浸水想定区域(想定最大規模)にあり、1m以上の浸水が想定されている地域の消費先には、鎖の二重掛けなどの流出防止措置を講じるように新たに規定されました。これを受け、(一社)全国LPガス協会は「容器流出防止措置に対するQ&A」(作成:2021年11月22日、改訂:同12月2日)を、また経済産業省とともに「お客様向け周知チラシ」を作成し、利活用を呼びかけています。既存物件も、2024年6月1日までに対応措置を終える必要があります。

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PDF「容器流出防止措置Q&A」      
PDF「容器流出防止措置消費者向け周知チラシ」      

経産省、「保安業務の適正な実施」等を要請

 経済産業省(ガス安全室)は1月25日、最近、容器交換時や定期点検・調査に関連する法令違反や事故が多いとして、全国業界に「保安業務の適正な実施等」について注意喚起と周知を行うよう(一社)全国LPガス協会に依頼しました。また、保安業務が著しく困難な山小屋等での特則承認基準の周知も求めています。

保安業務の適切な実施

 最近、以下のような保安業務に関連した法令違反や事故が発生している。販売事業者・保安機関に法令順守の徹底と事故防止に向けた注意喚起を願います。

  • 容器交換時等供給設備点検:容器交換時の高圧ホースの締め込み不足のため、高圧ホース接続部からガスが漏えいした。
  • 定期供給設備点検・定期消費設備調査:実施記録を偽造されているものがあり、適切に点検・調査が行われていなかった/コンロの燃焼テストを行うために点火したところ、漏えいしガスに引火し、小爆発が起きた(漏えい検査実施の際、検査孔からゴムホースが外れ、ガスが漏えい)/ガス管の経年劣化の確認が不十分であり、腐食を見落とし漏えい事故が発生した。
  • 緊急時対応:緊急時連絡を受けたものの、不在であったため緊急時対応が遅れた。

保安業務が著しく困難な山岳地域にある山小屋等についての周知

 平成19年7月静岡県の富士山頂の山小屋で漏えい爆発事故(軽傷2名)、同年9月富山県鹿島槍ヶ岳の山小屋でのCO中毒事故(死者1名)を踏まえ、実態調査を行ったところ、通常の方法による販売及び保安業務が困難であることが判明。これを受け24年6月、液石法第17条の規定に基づき、通常の方法による販売及び保安業務が困難な場合の特則承認の基準、申請手続き等を定めた「山小屋等に係る液石法施行規則第17条の規定に基づく特則承認に関する審査等について(内規)」を制定した。当該制度を改めて周知願います。

2022年2月

LPガス関係予算案は総額316.6億円に、災害対応増額

 2022年度予算案が2021年12月24日に閣議決定され、LPガス関係予算額(経済産業省石油流通課・産業保安グループ)は2021年度補正予算案と合わせ総額316.6億円となりました。概要は次の通り(億円、カッコ内は2020年度補正予算+2021年度予算)。

石油流通課関連:311.0(339.3)

  • 災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金:36.4(33.6)
  • 取引適正化・流通合理化の推進:7.1(7.8)
    →取引適正化の推進:0.7(0.8)、災害対応能力の強化:1.3(1.5)、販売事業者の構造改善の推進:5.1(5.6)
  • 備蓄体制の強化:267.5(297.9)
    →管理委託費:97.0(103.0)、国債整理基金特別会計への繰入:146.4(169.0)、その他:24.0(25.9)

石油流通課関連:311.0(339.3)

  • 石油精製業等に係る保安対策に関する調査検討
  • 石油ガス等供給事業に係る保安対策に関する調査検討

I・T・O、自動切替調整器の不具合で取り替え

 I・T・Oは、同社が製造・販売した自動切替式調整器の一部の製品に、異物混入により不具合が発生し、少量のガス漏れが発生する場合のあることが判明したとして、代替品と取り替えるよう呼びかけています(1月初旬)。

問い合わせ窓口

対策本部(電話0120-83-3781<フリーダイヤル>、072-981-3781<代表>)

対象製品

小型自動切替式調整器

  • 型式:AXS-8Bシリーズ及びTAXS-8Bシリーズ
  • 対象製品の範囲:2008年5月製造(ロット№0805101)~2014年9月製造(ロット№1409113)

20kg/h自動切替式調整器(漏えい検知付調整器含む)

  • 型式:AX-20B、TAX-20Bシリーズ及びAX-20BHL、TAX-20BHLシリーズ
  • 対象製品の範囲:〈IT0生産品>2011年3月製造(ロット№ll0301)~2015年6月製造(ロット№l50602)、<矢崎ES OEM製品>2011年4月製造(ロット№110451)~2015年6月製造(ロット№150653)
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PDF「I・T・O製自動切替調整器不具合」      

全L協、CN検討会「中間報告」受け対応促す

 (一社)全国LPガス協会は1月7日、2021年3月に特設した「LPガスのCN(カーボンニュートラル)対応検討会」が、計6回の検討を経てまとめた「中間報告」(2021年12月24日)を正会員に発出し、この中間報告を受けて2030年削減目標に向けた経営展望を検討するとともに、今からでも実行可能なCN対応を行うよう求めました。

中間報告の概要(「まとめ」より) 総合エネ企業目指せ

  • LPガスは第6次エネルギー基本計画でも、「最後の砦」として平時・緊急時に貢献する重要なエネルギー源であると明確に記述され、そのレジリエンス力が評価された。我が国では、電源の脱炭素化が未達成であり電化が脱炭素化に直結しないことと、LPガスが化石燃料としては相対的にクリーンであることから、環境特性以外の優位性(レジリエンス)もアピールしつつ、業界のCN対応を着実に実施していく必要がある。
  • グリーンLPガスの開発には時間がかかるし、製造原価が高くなることが予想され、競合エネルギーの脱炭素化、電源の脱炭素化、エネルギー全体の電化動向次第ではグリーンLPガスの商用化・本格普及前にLPガス市場が消滅するリスクもある。さらに、LPガス市場が残るにせよ、炭素税が課されると価格競争力を失う可能性や、将来的に販売規制が行われる可能性もゼロではない。
  • こうしたことを踏まえると、元売によるグリーンLPガスの開発を注視しつつも、2030年までのトランジション期間中に、CO2排出権付与のLPガス輸入や、J-クレジット制度を活用したカーボンオフセットLPガスで対応していく必要性もがある。トランジション期間中は、エコジョーズやエネファーム、燃転での省エネ機器拡販で需要を守り、太陽光・蓄電池普及、ハイブリッド給湯器の普及、リフォーム事業、電力販売事業、都市ガス事業へ進出し、総合エネルギー企業としてオール電化への流れを防ぐことが必要である。
  • こうしたことから、LPガスではそれぞれの立場でできる限りのCN対応を行い、どうPRできるかが重要な要因となる。以下を本検討会としての「まとめ」としたい。
    ◆販売事業者ができ得るCNの取り組みや、すでに取り組んでいる事例等の情報発信を積極的に行うとともに、課題の抽出、解決策の検討、さらには必要に応じ自らプロジェクトを立ち上げる、関係業界との連携などを通じて、業界全体のCNへの取り組み促進に貢献する。
    ◆CNへの取り組みによるCO2排出量の削減量を定量的に示すための活動を、関係団体と連携していく。
    ◆CNに関する国、エネルギー業界の取り組みは急激な変化も予想され、業界に極めて厳しい状況となる可能性もあるため、CN対応に関する検討は継続的に見直しつつ進め、機動的に迅速な対応を行っていく必要がある。

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PDF「全L協『CN検討会』中間報告」」      

2022年1月

2021年度上期需要、コロナ前への回復遅れる

 日本LPガス協会が公表した「LPガス資料月報」によれば、2021年度上期の販売量は、5,662千トン、うち家庭業務用は2,937千トン、自動車用は180千トンとなりました。これは新型コロナ前の2019年度上期に比べ、全体で▲10.7%減、家庭業務用は▲4.0%減、自動車用は▲38.7%減で、自動車用を中心に回復が遅れています。

LPガス上期需要の推移

2021年度補正で災害バルク補助金25.7億円

 昨年11月26日開催の臨時閣議で、LPガス関係として「災害時に備えた社会的重要インフラへの自衛的な燃料備蓄の推進事業費補助金:32.4億円」が計上された令和3年度補正予算案が決まりました。補助金内訳はLPガス分が25.7億円、その他分が6.7億円です。

対象施設

公的避難所一時避難所となる公共施設、医療福祉施設 *民間の一時避難所は対象外

対象設備

災害対応バルク・シリンダー、自家発電設備など

  • 補助率:中小企業2/3、大企業・地方公共団体1/2
  • 補助金上限:1件あたり5,000万円(供給設備だけの場合1,000万円)

経産省・国交省、ガス・石油・電気給湯器の安定供給を要請

 経済産業省(住宅産業課・生活製品課)と国土交通省(住宅生産課)は2021年12月10日、(一社)日本ガス石油機器工業会と(一社)日本冷凍空調工業会に、「家庭用給湯器の供給遅延への対応」について発出し、家庭用給湯器(ガス・石油・電気給湯器)の安定供給に努め、利用者への影響を最小限にするよう要請しました。要請内容は、故障時の修理対応、仮付け給湯器の設置など5点。

利用者への影響を最小限に

 家庭用給湯器は、コロナ禍による部素材の調達難により、需要に対し供給が遅延しています。
 このため、「暖房器具と同様に国民の生活に不可欠な機器」であり、冬季は需要が高まるとともに、年度末に向け新築住宅の竣工数が大幅に増加することから、供給に支障をきたさないよう要請。経産省としても、部素材調達におけるボトルネックの把握とその解消に向けた取り組みや代替調達先の紹介など、必要な対応を図っていくとしています。

要請内容 修理対応・仮付け、既存取引外からの部素材調達など

  • 利用者への影響を最小限とするよう、故障時の修理対応に万全を期すとともに、仮付けの給湯器の設置など適切な対応を行うこと。
  • 給湯器の供給遅延の早期解消に向けて、取引関係のある部素材供給事業者に加えて、これまで取引関係のない事業者からの調達も検討すること。
  • 海外向け給湯器の国内への振り替えを検討すること。
  • 今般の新型コロナ感染症でサプライチェーンの正常な稼働に支障をきたしたことを踏まえ、多面的なリスク対応を通じてサプライチェーンの多元化・強靱化を進めること。
  • 経産省における給湯器の需給情報等の情報収集に協力すること。

秋元全L協会長、「2022年はCN対応実践の年」

“最後の砦”たる地位をさらに着実にしよう

 (一社)全国LPガス協会の秋元耕一郎会長は、令和4年「年頭所感」で、「2050年カーボンニュートラル(CN)の中にあってもLPガスが一定の存在感を保つことは確実である」と呼びかけ、年末にまとめたCNへの業界対応(中間とりまとめ)を本年から具体的な行動に移していく方針を打ち出しました。また、学校等におけるGHP採用などを拡げることで、「LPガスは国民の生活を守る“最後の砦”である」との地位をさらに着実なものしていきたい考えです。
 さらに、保安面では新たな自主保安運動を国の高度化計画の目標・アクションプラン等と一体的に展開していく、需要拡大ではCO2を削減する高効率機器の販売を強化する、取引適正化では料金の算定方法、算定の基礎の説明を徹底していくことを表明しています。

基本認識

  • CNのトレンド下にあっても、LPガスが一定の存在感を保つことは確実である。改めて保安を確保し、安定的に供給する重要性を認識し、業界が一致団結して創意工夫と努力を続けることが重要である。
  • 近年頻発する自然災害を受け、国土強靭化基本計画におけるLPガスの位置づけを、国会議員や関係省庁等関係方面へのロビー活動、会員の努力による自治体へのGHP採用により、「LPガスは国民の生活を守る最後の砦である」との地位をさらに高め、着実なものにしていかなければならない。

主な課題と取り組み

  • CN対応 年末に明らかにした「中間とりまとめ」を本年から具体的な行動に移していく。
  • 保安確保 保安対策指針が「安全高度化計画2030」に改められ、国・事業者・お客様等が主体となって安全目標を達成していくことになった。これを受け、新たな自主保安運動を国の高度化計画の目標・アクションプラン等と一体的に展開していく。
  • 需要拡大 業界一丸となり展開している「需要開発推進運動」で、CN対応の一環としてエネファーム、GHP、エコジョーズ、ハイブリッド給湯器などCO2削減に資する高効率機器の販売強化を進める。また、公立小中校の特別教室や避難所となる体育館等にGHP空調を普及させるとともに、公的避難所・医療施設・福祉施設等の防災拠点などへのLPガスの常設・常用を推進する。
  • 取引適正化 お客様にLPガスを積極的に選んでいただけるよう、「LPガス販売指針」による取引の適正化と、料金の算定方法と算定基礎の説明などを徹底していく。
  • LPガス車 エネルギーセキュリティ面からも、保有車両の一定割合の導入促進、LPガスタクシー車両の減少防止を関係方面に働きかける。また、スタンドインフラ網を維持するための振興策、ネットワーク維持に必要な各種方策を引き続き実施していく。