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ニュースダイジェスト音声版 2025年12月
2026年1月1日更新
配管代請求訴訟で最高裁判決、平均的損害なく全部無効
戸建住宅のLPガス契約で、供給開始から一定期間内に解約した場合に、配管などの設置費用を請求する条項の効力を争う裁判で、最高裁第三小法廷は2025年12月23日、当該条項は消費者契約法9条1号の「違約金等条項」に当たると判断しました。また、同種契約の解除に伴い事業者に生じる「平均的な損害」は存在しないとして、条項は全部無効と結論づけました。これにより、原判決(東京高裁)を破棄し、事業者側の控訴を棄却しました。判決の概要は以下の通りです。
判決のポイント
- 争点 LPガス契約を途中解約した場合に、配管・設備費用の支払いを求める条項は有効か。
- 最高裁の判断 当該条項は消費者契約法9条1号の「違約金等条項」に当たる。
- 理由①(条項の性質) 設備費の対価ではなく、短期解約を防止し長期契約を維持する目的の実質的な違約金と判断。
- 理由②(料金体系の実態) 設備費とガス料金の関係が不明確で、契約者全体のガス料金から回収する仕組みと評価。
- 理由③(平均的損害) LPガス料金は事業者が設定可能で、未回収リスクを料金に織り込めるため、途中解約による「平均的損害」は存在しない。
- 結論 条項は全部無効。設備費の請求は認められない。
- 原審との違い 高裁は「設備費未回収分の支払い合意」としたが、最高裁は実質を重視して否定。
出所・参考
最高裁判例、集合賃貸の契約にも影響か
最高裁第三小法廷は2025年12月23日、配管代回収をめぐる訴訟の判決で、LPガス契約を途中解約した際に配管・設備費用の支払いを求める条項について、消費者契約法により全部無効と結論づけました。あわせて、無償配管の商慣行について見直しを促すとともに、料金の透明化が求められるとの判断を示しました。
本件訴訟は戸建住宅における契約が対象であり、今後、同様の契約における配管代の清算や違約金の扱いについては、この最高裁判決の枠組みで検討することが求められます。
一方、集合賃貸住宅において建物オーナーと締結される契約は、消費者契約法の適用外となる場合があります。ただし、今後の裁判においては、配管代の清算を巡り、最高裁判例を踏まえた一般条項の適用により、回収を不適当とする判断が示される可能性もあります。
また、「ガス料金に織り込んで回収できる仕組み」とした最高裁の判断と、改正省令における配管代上乗せ禁止の原則との整合性については、今後さらに議論が必要となりそうです。
出所・参考
キッチン・バス2025年度上半期出荷、前年同期並み
キッチン・バス工業会がまとめた2025年10月度の自主出荷統計によると、キッチン関連の出荷台数は前年同月比2.1%減の合計12万6,341台でした。内訳は、システムキッチンが9万9,545台(同1.3%減)、セクショナルキッチンが2万6,796台(同5.9%減)となっています。
洗面化粧台は前年同月比0.1%増の13万8,272台となりました。
浴室関連は同0.6%減の合計12万7,139台で、システムバスが11万8,908台、単体浴槽が8,231台でした。
洗面化粧台は3部門の中で唯一前年を上回りましたが、キッチンおよび浴室関連は減少傾向が続いています。
出所・参考
ストレスチェック制度、小規模事業者にも拡大
厚生労働省は、ストレスチェック制度の対象を50人未満の事業場にも広げる改正労働安全衛生法の施行を見据え、小規模事業場向けの実務マニュアルを令和8年(2026年)春頃に公表する予定です。
ストレスチェック制度は、これまで労働者50人以上の事業場に実施義務が課されてきましたが、改正法により、今後は小規模事業場にも義務化されます。施行は公布から3年以内で、遅くとも令和10年(2028年)5月までとされています。
厚労省は現在、有識者によるワーキンググループを設置し、産業医を置かない事業場でも対応可能な実施体制や、外部委託の活用、高ストレス者への面接指導の在り方、個人情報保護などについて検討を進めています。
マニュアルでは、制度を形だけの義務に終わらせず、現場で無理なく運用できる実務指針を示す方針です。厚労省は、同マニュアルを通じて、小規模事業場におけるメンタルヘルス対策の定着を図りたい考えです。
出所・参考
厚生労働省「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル (素案)」
2025年4~9月のLPガス元売り国内販売量が、前年同期比2.5%増
日本LPガス協会はこのほど、2025年4~9月のLPガス元売り国内販売量が、前年同期比2.5%増の563万7,052トンになったと発表しました。全体の約5割を占める家庭業務用は、0.4%増の276万4,753トンでした。
家庭業務用では、4~9月の気温が平年に比べ全国的に高かったことから、GHP向けの需要が好調でした。訪日外国人数が7~9月に過去最高を記録する中、飲食店向けなどで販売量が伸びました。
工業用は4.8%減の102万3,687トンでした。LPガスの使用比率が高い業種の生産動向を示す「LPGウェイト鉱工業生産指数」(同協会算出)は、4~9月の平均値が93.6と低調でした。
自動車用は1.3%減の17万1,006トンでした。全体の9割を占めるタクシーでは、LPG専焼車が毎月1,000台程度減少する一方、燃費に優れるハイブリッド車(LPガスと電気)が毎月数百台増加する傾向が続いています。
都市ガス用は31.3%増の90万3,536トンとなりました。地方の都市ガス事業者で販売量が伸びたことが、大幅増の要因とみられます。化学原料用は4.5%減の77万4,070トンでした。
出所・参考
LPガス一般小売価格12月末調査5㎥5,665円で前年同月比+0.9%
石油情報センターの一般小売価格 LP(プロパン)ガス速報(毎月調査)の12月26日調査分は、全国平均(税込)で5㎥5,665円(前月比+5円、前年同月比+53円=100.9%)、10㎥9,208円(前月比+3円、前年同月比+76円=100.8%)となっています。
出所・参考
1月プロパン、CP525.00ドル、MB336.28ドルに
1月積み込みCP(サウジアラビア輸入FOB価格)について、プロパン(P)は525.00ドルにすると輸入元売各社に通知があり、前月に比べ+30.00ドル、+6.06%の上昇となりました。一方、米・モントベルビュー(MB)の1月適用プロパン価格(OPIS社発表)は336.28ドルで、前月に比べ+27.86ドル、+9.03%の上昇となりました。
補正予算で「高効率給湯器導入促進事業」に570億円計上
2025年12月16日に政府の令和7年度補正予算が成立し、LPガス業界に関連する主な施策として、家庭部門の省エネを推進する「高効率給湯器導入促進事業」に570億円が計上されました。
同事業では、エコキュートやハイブリッド給湯器の導入が支援されるほか、既存の賃貸集合住宅を対象とした省エネ化支援(エコジョーズ等への買い替え)に35億円が充てられます。また、災害時のエネルギー供給体制を強化するため、避難所などの重要施設へLPガス備蓄を促す「災害バルク」関連予算として8.2億円が確保されました。
出所・参考
経産省小委で地域生活維持へ LPガスの役割確認
経済産業省は2025年12月16日、産業構造審議会地域経済産業分科会の「地域生活維持政策小委員会」を開き、人口減少や高齢化が進む地域における生活インフラの維持策を議論しました。会合では、食料、交通、エネルギーなどを「エッセンシャルサービス(必須サービス)」と位置づけ、その一つとしてLPガスの役割が示されました。
LPガスは、都市ガス網が整備されていない地域を中心に広く利用され、分散型エネルギーとして地域生活を支えています。災害時にも復旧が比較的早い点や、地域の販売事業者がきめ細かな供給・保安対応を行っている点が特徴とされました。委員会では、こうした特性を踏まえ、地域に不可欠なサービスを将来にわたり維持するため、事業運営の効率化や官民連携の在り方についても意見が交わされました。LPガスを含む生活基盤産業の持続性確保が、地域政策の重要なテーマとして浮かび上がりました。
出所・参考
令和6年度(2024年度)エネルギー需給実績(速報)を取りまとめ
資源エネルギー庁は、各種エネルギー関係統計を基に、令和6年度(2024年度)の総合エネルギー統計速報を作成し、エネルギー需給実績として取りまとめた。
需要動向を見ると、最終エネルギー消費は前年度比1.7%減となった。内訳では、石炭と石油がともに3.7%減少した一方、都市ガスは1.4%増、電力は1.0%増と増加した。部門別では、企業・事業所他部門および運輸部門が減少し、家庭部門は横ばいで推移した。
供給動向では、一次エネルギー国内供給が前年度比1.1%減となった。化石燃料は1.9%減少した一方、非化石燃料は2.2%増加し、化石エネルギー依存度は0.6ポイント低下した。
出所・参考
11月分消費者物価指数、前年同月比は2.9%の上昇
総務省統計局が12月19日に公表した2025(令和7)年11月分の消費者物価指数は、総合指数で前年同月比が2.9%の上昇。2020年を100として113.2で、前月比(季節調整値)は0.4%の上昇となりました。
今回の総合指数は、2020年を100とした場合、生鮮食品を除くと112.5、生鮮食品とエネルギーを除くと111.6となっています。
出所・参考
11月の新設住宅着工は、全体で前年同月比8.5%の減少
国土交通省が12月25日に発表した11月の新設住宅着工戸数は59,524戸で、前年同月比8.5%減、先月の増加から再びの減少となりました。着工床面積では4,673千㎡、前年同月比8.5%減で先月の増加から再びの減少。季節調整済年率換算値は718千戸、前月比10.6%減で3か月ぶりの減少となりました。
持家は17,901戸で前年同月比9.5%減、8か月連続の減少。貸家は25,253戸で前年同月比5.5%減、先月の増加から再びの減少。持家、貸家、分譲住宅、すべてで減少したため、全体で8.5%の減少となりました。
出所・参考
既存住宅販売量指数 令和7年9月分、全国において前月比4.9%増加
国土交通省が12月26日に公表した「既存住宅販売量指数(試験運用)」によると、直近の令和7年9月分の既存住宅販売量指数(戸建・マンション合計)は、2010年平均を100とした場合、全国で128.7(合計・季節調整値)で前月比4.9%の増加となりました。
30㎡未満除く合計・季節調整値は前月比3.8%増の116.8。戸建住宅の季節調整値は前月比4.1%増の125.0、マンションの季節調整値は前月比6.7%増の132.3、30㎡未満除くマンションの季節調整値は前月比4.7%増の106.6となりました。